interviews

「旅館」を、自らの手でつくる。
それは、ここでしか
得られない経験。

オリックス不動産(株)
投資開発事業本部 開発事業部第三課

荻原 諒祐Ryosuke Ogihara

Profile

入社:2017年

専攻:経済学部経営学科

研究内容:マーケティング及び消費者行動の考察・分析

オリックスグループ初の新築旅館である「箱根・芦ノ湖 はなをり」の開業と、二軒目の新築旅館となる「箱根・強羅 佳ら久」の開発を務めた。
現在も、宿泊施設における新規開発に取り組んでいる。

事業を柔軟に進化させ、
果敢に挑戦していく風土に共感。

まずは、オリックスへ入社を決めた理由を教えてください。

就職活動では、金融や不動産、メーカーなど幅広い業界を見て回りました。その中でも、日々変わっていく社会や消費者ニーズをとらえながら事業を柔軟に進化させ、果敢に挑戦していくオリックスの風土に共感しました。特に印象深かったのは、選考時の面接です。自分らしくいられる雰囲気をつくっていただいたおかげで、素直に受け答えができた記憶があります。個性を認め、尊重し合う雰囲気を感じましたね。

そして現在は、宿泊施設の開発に携わっているそうですね。

所属している開発事業部では、オフィスや複合施設、宿泊施設などの開発を推進しています。具体的には、用地の仕入れから、建物の計画・設計、工事の進捗管理など、建物が完成するまでのプロジェクトマネジメントを行っています。私自身は、入社以来一貫して宿泊施設の開発を担当しており、その中でも温泉地の「旅館」開発が中心になります。

オリックスは「旅館」もやっているんですね。

あまり知られていないかもしれませんが、すでに約20年の歴史があります。2002年に取得した「別府温泉 杉乃井ホテル」の再生支援以降、地域の特色や魅力を生かした20の旅館・ホテルを全国で展開しています(2021年3月末時点)。2017年にはオリックスグループ初の新築旅館「箱根・芦ノ湖 はなをり」を、2020年には新築第二弾となる「箱根・強羅 佳ら久」を開業しました。私自身も、これらの新築旅館の開発、開業準備に携わりました。

高い競争力を維持し、
お客さまに支持される「旅館」を。

旅館の開発は、すごく時間がかかるそうですね。

そうですね。私が担当した新築旅館「箱根・強羅 佳ら久」の開発構想は、約8年前に遡ります。検討を重ね、実際に箱根・強羅の土地を仕入れたのは2014年。その後、方針が策定され、建物の具体的な設計が進められました。私が携わるようになったのは、この設計段階で、入社直後の2017年のことです。

8年前ですか。荻原さんはどのように携わったのですか。

携わった当時は、設計と同時に建築計画も進める必要がありました。設計事務所やゼネコンとともに間取りや意匠、工期工法を検討し、2018年暮れに着工。さらに、運営に導入するシステムの会社や厨房機器メーカーなど、さまざまな業者と打ち合わせを行い、建物の完成を目指しました。日々のすべてが経験したことがない新しいこと、わからないことばかりでしたが、事業者として社外関係者をリードしていく立場だったので、一つ一つ調べながら、関係者に協力を仰ぎ、理解を深めることで業務に落とし込んでいきました。苦労もたくさんありましたが、自分の理想を形にするために、多くの社内外関係者と一緒にプロジェクトを推進することにとてもやりがいを感じましたね。

特にこだわったポイントを教えてください。

「箱根・強羅 佳ら久」は富裕層をターゲットとした高級旅館であり、オリックスグループの旅館のフラッグシップとなるものです。強羅という土地は高級旅館が並ぶ、旅館激戦の地。そこでいかに競争力を維持し、多くのお客さまから支持される旅館となるかが重要でした。そのため、消費者視点を徹底的に意識し、細部に至るところまで理想を追求していきました。決して正解があるものではありませんが、イメージ通りのものができた手応えがあります。よろしければ施設のWEBページをご覧になってください。箱根・強羅 佳ら久

一人の意思が、
プロジェクトを生み、始動させる

では、現在の仕事内容を教えてください。

現在は、次の新築旅館の開発に向けて動き出しています。具体的には、私が担当する箱根エリアで最適な土地を仕入れることが私の目下の目標であり、土地を探す日々です。地場の不動産会社や仲介会社から、土地に関する情報を入手し、良好な感触があれば現地を視察することもあります。
また、ポイントとなるのは検証と調査作業です。旅館の開発は投資規模が大きくなりますので、土地を購入して開発した際の収支計画が極めて重要となります。もちろん、開業後の採算の見通しも検討する必要があります。オリックスの特徴的なところですが、土地の仕入れから開発までの一連の業務のほとんどが現場の担当者に任されています。私はまだ入社5年目ですが、私自身がどのような旅館にしたいのかを考え、企画案や事業計画を練り、予算や収益シミュレーションなどを立てて検討し、社内の決裁を取得します。そして、その開発案件が社内で認可されればそれを最後までやり抜くことができる。このような大きな仕事は、他の会社ではなかなかできないと思います。

確かに、すべてに携われるのは貴重な経験ですね。
そのような中で、荻原さんが大切にしていることは何でしょうか。

「常に自分の意見を持つ」ことを大切にしています。当然、意見が衝突する場合もありますが、議論が発展し、より良い方向へ進むことが多いと感じています。また、施主という立場でプロジェクトを推進する人が意見を持っていないと、周囲は動かないですし、プロジェクトの進捗にも支障をきたします。何を目指しているのか、そのためにどうしたいのか。それをしっかりと発信することで、周囲を巻き込めるような存在になりたいですね。

最後に、今後の目標をお願いします。

短期的には、これまでの経験を生かし、もう一度旅館の開発に携わりたいですね。すでに、土地の仕入れに向けて情報収集を進めていますが、それが具現化するかはまだわかりません。ぜひ、この取り組みを実現して、多くのお客さまに「来て良かった」と思っていただける旅館をつくりたいと思っています。長期的には、不動産開発で培った知見を生かすことができる他の事業や、環境・エネルギーやSDGs関連など、時代や社会のニーズに応じた新たな事業にも携わっていきたいと考えています。

1日のスケジュール

(※開発進行中の時期)

8:30

出社。
メールチェック、TODOリストの整理

10:00

プロジェクト定例会議

12:00

昼食

13:00

土地所有者、業者、温泉供給者など、必要な契約書の作成

14:00

建物意匠のデザインの方向性に関し、社内ミーティング

15:00

設計事務所から届いた図面の確認

16:30

決裁申請書の作成、社内説明資料の作成

18:30

退社

Message

入社からこれまで、非常に濃密な時間を過ごしてきたと感じています。入社まもなく、旅館開発のプロジェクトメンバーとなり、竣工までの3年半、毎日新しいことにチャレンジする日々でした。多くの人とコミュニケーションをとり、施主の立場として現場を指揮するなど、さまざまなことを経験する中で成長スピードも加速していったと感じています。伝えたいのは、私のようなダイナミックな経験を積めるのがオリックスだということです。自分で考え、行動することで、成長できる環境がオリックスにはあります。ぜひ一度、オリックスに触れてみてください。新しい発見があると思います。

※所属部署は取材当時のものになります。