interviews

目指すは、脱炭素社会の実現。
トップランナーとして
走り続けるために。

環境エネルギー本部
事業開発部 太陽光チーム チーム長

吉見 隆寛Takahiro Yoshimi

Profile

入社:2006年

専攻:法学部法学科

研究内容:環境に関する法規制の研究

入社後、不動産に対するストラクチャードファイナンス(仕組み金融)業務に従事。ファイナンス営業部を経て、現在は主に自社投資事業としての国内メガソーラー(太陽光発電所)の開発を担当している。

社員の一言から得た、
“この会社は面白い”という直感。

吉見さんの入社の決め手は“出会った社員”だったそうですね。

はい。特に金融業界に興味があったわけではないのですが、「試しに聞いてみよう」という軽い気持ちでセミナーに参加しました。そこで社員のプレゼンがあったのですが、彼が開口一番で言ったのが、「サーフィンで日焼けして真っ黒。黒板の前だけど、顔わかりますか?」だったのです。彼を通じて、オリックスの雰囲気や風土を感じ、直感的にこの会社は面白いと思いました。この直感に加え、決まった姿を求めない柔軟性・ビジネスモデルに共感して入社を決めました。

環境エネルギー本部の役割を教えてください。

世界で大きなテーマとなっている、脱炭素社会の実現に貢献することがミッションです。具体的には、太陽光やバイオマス、地熱、風力など、再生可能エネルギーの電源開発、インフラ整備に取り組んでいます。その中で私が所属する太陽光チームが担っているのは、メガソーラー(太陽光発電所)の開発です。2011年の東日本大震災に伴う原発事故を契機に、国のエネルギー政策が見直されたことを受け、太陽光発電事業が加速する現在、当社は日本全国で105カ所、合計701MW(2021年3月末時点)の発電所を運営し、国内トップの規模と実績を有しています。

現在は国内メガソーラー開発の
プロジェクトマネージャーを務めているそうですね。

プロジェクトの構築から社内外との交渉、発電所の用地選定、設計仕様の策定および工事着工、そして完工まで、事業が円滑に進むようにコントロールする役割を担っています。これまで売電は、電力会社による固定価格買取(FIT)※1が一般的でしたが、FIT法の見直しが進められる中、メガソーラー開発におけるニーズは多様化しました。RE100※2達成や脱炭素化推進を目的とした企業向けの直接売電など、電力会社を介さない「Non-FIT」を前提としたプロジェクトも増えています。

1 固定価格買取(FIT):エネルギーを一定期間、一定価格で買い取ること

2 RE100:事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで調達すること

トップランナーとして
再生可能エネルギー業界を牽引。

メガソーラー開発はどのように進められるのですか。

メガソーラーに最適な用地の発掘・選定から始まります。そこで活用するのは、オリックスの法人営業で展開している全国の支店ネットワークです。Co-workにより全国の各支店との情報収集を重ねながら事業化の可能性がある用地をピックアップし、投資先用地の価値やリスクを調査します。最終的に採算が取れると判断されれば、資金調達や行政の許認可などを進め、契約書を取り交わして着工し完工となります。それぞれの分野は、非常に専門性が高いため、弁護士や司法書士、会計・税理士、工事請負業者、金融機関、行政関係者など、多くの専門家を巻き込んで事業を推進していきます。

オリックスは10年にわたっての
メガソーラー開発に取り組んできたそうですね。

はい。なぜなら、脱炭素社会の実現にもつながるメガソーラー開発には社会的意義があるからです。さらに、再生可能エネルギーの価値が高まる中、経済や市場の変動に影響を受けやすい事業と比較すると、基本的に天候のみが変動要素となり事業のキャッシュフローが安定しているメガソーラーのような環境系事業は、当社の事業ポートフォリオの中でも重要な事業の一つであり、将来的に当社の競争力の源泉にもなると考えています。しかし、課題も少なくありません。一つはメガソーラーに適した土地が少なく、土地の取り合いが生じていること。もう一つは、再生可能エネルギーマーケットの高騰により、投資の採算性を見極める難しさがあることです。私たちはこれらの課題に向き合いながら、メガソーラー事業のトップランナーとして業界を牽引していきたいと思っています。

分かち合い、伝え合う。
他社との協働で
プロジェクトは進んでいく。

特に印象深い取り組みを教えてください。

オリックスとして、初めてジョイントベンチャー型のメガソーラー開発を担当したことでしょうか。オリックスは基本的に自社単独でメガソーラー開発をするのですが、このプロジェクトを通じて他社と“協働”する難しさを実感した案件でした。特にコンセプトの作成や事業方針の検討、意思決定などを進めていく上で、カルチャーや考え方に大きな違いがあることを実感しました。価値観が異なる相手と協働していくには、徹底して相手を理解し、本音で話すことが大切なのだと痛感しました。

他にも、記録的大雪でプロジェクトが頓挫しかけたこともあったそうですね。

そうなんです。積雪エリアのメガソーラー開発を担当していた際に、大雪でパネルや架台が破損してしまいました。プロジェクトの中止を検討せざるを得ない危機的状況に陥ってしまったのです。しかし、なんとかその難局をクリアするため、専門家の第三者レポートに基づき、補強策を策定し対処しました。無事、運転開始に至り、結果的には安全性・採算性が共に高い、優良な事業となりました。プロジェクトマネージャーとして、専門家をはじめ、周囲を巻き込むことの重要性を再認識しました。

吉見さんは、今後もメガソーラーに携わりたいですか。

そうですね。CO2削減といった社会課題がある中、日本の未来のエネルギーの創生にダイレクトに関われることに、大きなやりがいを感じています。また現在、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーを取り巻く環境は、国内外においてめまぐるしく変化しています。その中で当社が先進的ポジションを目指していくには、最先端の技術を取り入れ、常にグローバルスタンダードを意識してビジネスモデルを柔軟に変えていく必要があります。そのためにも、個人のみならず周囲の意識をも変え、グローバルな対応力を引き上げられるような人材に成長していきたいと思っています。

1日のスケジュール

9:00

出社。メールチェック

10:00

お客さまとオフサイトPPAの方針などについてオンラインミーティング

11:00

社内ミーティング。プロジェクトの課題および進捗状況の共有

12:00

昼食

13:00

用地に関する情報分析

14:00

EPC業者(メガソーラーの設計、調達、建設を行う企業)と、
新規案件の設計・仕様などに関する打ち合わせ

16:00

外出

16:30

金融機関訪問。ファンド組成に関する打ち合わせ

18:00

帰社。チームメンバーからの相談対応

18:30

退社

Message

日々実感しているのは、入社前に想像していたよりも成長する機会がとても多いことです。入社1年目には、高度で専門的な仕組み金融のスキーム組成を担当しました。何もわからない状態で、必死に業務に取り組みました。厳しく大変な時期でしたが、それが成長を加速させたと感じています。どの部署でも若いうちから仕事を任せるのは、オリックスでは当たり前の環境です。成長意欲がある人にとって、絶好のフィールドだと感じています。また、会社を選ぶ際は、ぜひ自分の直感を信じてみてください。それがオリックスであれば、とてもうれしいです。

※所属部署は取材当時のものになります。