オリックスグループにとって唯一のシステム開発・運用会社である、オリックス・システム。グループ各社から依頼が寄せられ、日々の保守運用をこなすと同時に多くのプロジェクトが同時稼働しています。そんな引く手あまたのオリックス・システムで管理業務の効率化に挑む社員をご紹介します。

Profile

業務管理部
部長

H.S

1997年に新卒でオリックス・システムに入社。オリックス・レンテック担当7年、オリックス担当3年、オリックス不動産担当3年と、グループの各社担当として業務システムの開発やユーザー支援などに従事したのち、管理部門に異動。現在は、業務管理部で部長職を務める。

Story 01

手元の業務改善から、受託案件管理業務全体の標準化へ

プロジェクトの概要をお教えください。

H.S グループから受託する多くの案件の管理とその原価管理の業務標準化を手がけています。始動したばかりで構想段階のため、いまはまだシステム開発の内容を決める要件定義よりさらに前フェーズにいる状態です。現在のプロジェクトメンバーは4名で、私が主担当を務め、同部内のチーム長3名とともにプロジェクトを推進しています。

実は、5年ほど前に同様のプロジェクトが始動したことがありました。他企業に習い、パッケージ化されたERP(業務システム)のプロダクトを導入しようとしたんです。ところが、当時一般的な業務フローと当社とでは乖離が大き過ぎて、どのプロダクトとも相性が悪かったんです。その後、部分部分でできる業務改善は施してきましたが、ITに関わるガバナンスや組織構成の変更があり、体制が整ったタイミングで改めてプロジェクトが動き出しました。

前回の轍を踏まないよう、まず取りかかったのが課題の整理です。どのようなところに課題があるのか、一般的な業務フローと異なるのかを明確にすべく、業務フローを徹底的に洗い出しました。

Story 02

機能会社ゆえの、独自性が高い業務フローの標準化を目指す

どのように課題の整理をされたのですか?

H.S 全体の業務フローが非常に複雑化している点も課題としてあがっています。過去から実施してきた業務フローがあり、新しい規則や把握したいことが増えるとそこに管理を付け足して…と、つぎはぎ状態となり、業務が重複していたり部門間の連携がスムーズでなかったりと、次第に非効率さや管理業務過多と感じる状態になってしまっていました。対象業務は簡単に言っても、予算計画→プロジェクトの受託→システム開発→納品→資産計上→償却開始→請求……これだけでは終わりません。そして当社から協力会社に再委託の契約→検収→支払一連の業務フローを整理して、大きく6つに区切ることができたので、それぞれの業務に応じて解決できること、全体を通して一元管理すべきことに分けて標準化に向けた検討を進めています。

また、オリックス・システムは、開発や運用の受託会社であるというだけでなく、オリックスグループのグループ会社でもあります。だからこそ必要な業務や、期待される役割というものがあります。それは業務標準化を進める中で「標準的ではない部分」に当たる場合があると思っています。そういった独自性を見極め、必要な管理を漏れなく効率的に行えるよう、オリックスグループの関連部門ともよく連携し、業務改革を進めていきたいと思っています。

Story 03

プロジェクトと並行し、メンバーがやりがいを感じられる環境をつくりたい

プロジェクトの今後と、これからの目標を教えてください。

H.S いまオリックス・システムでは全社をあげて「システム社改革」という業務改革に取り組んでおり、本プロジェクトもその一つです。私にとっては、5年越しのリベンジプロジェクトとでもあるので、必ずやり遂げたいですね。

システムを通して実現したいことは、エンジニアやバックオフィススタッフなどオリックス・システムで働く人や関わる人すべてにとっての業務効率化と、経営層のビジネスにおける意思決定での活用です。具体的には、エンジニアの事務作業削減に寄与したり、取引情報やプロジェクトの進捗、エンジニアのリソースなどあらゆるデータの一元管理を実現したいと考えています。また、本プロジェクトと並行して、業務管理部門で働く一人一人がやりがいを感じてもらえるような環境づくりにも励みたいです。

私はエンジニアの経験があるものの、いまはバックオフィスの管理スタッフとして業務に取り組んでいます。一緒に働くメンバーも同様にバックオフィスにいることで、事業への貢献性を直接は感じにくい環境かもしれません。しかし、私たち業務管理部門はその専門性を発揮し管理業務を円滑に進める役割があり、それが「グループ各社に提供できる価値」だと考えます。同部のメンバーにはそれを実感してもらえるよう、丁寧にコミュニケーションをとっていきたいですね。