Project Story 03社会のニーズをとらえ、
オリックス自動車が生み出す
「移動」×「サービス」のソリューション

「⾛る銀⾏ 被災地、過疎地へ」
東⽇本⼤震災をきっかけに、
移動⾦融⾞を開発

2011年の東⽇本⼤震災では、多くの⾦融機関の店舗が被災しました。店舗の再建には時間を要する中で、オリックスグループとお取り引きのある東北の⾦融機関さまより、「津波の被害を受けた店舗の代わりとして、移動式の店舗を用意できないか」とご相談をいただいたことが、「移動⾦融⾞」開発のきっかけとなりました。

オリックス⾃動⾞にはトラックなど特殊車両のリースやレンタルを専⾨に⾏う部署もあることから、お客さまと架装メーカーとのコーディネート役を担うことで蓄積したノウハウを⽣かし、ATMや金融業務を行える窓口を備えた「移動⾦融⾞」の開発に着⼿することになりました。社内でプロジェクトチームを⽴ち上げ、お客さまと具体的な仕様を確認し、信頼のおける架装メーカーと協同で「移動⾦融⾞」を開発し、同年8⽉に第⼀号⾞を納⾞しました。

通常、このような特殊⾞両は、⼀つ⼀つの仕様がオーダーメードとなるため、導⼊には時間とコストがかかります。しかし、オリックス⾃動⾞が企画した「移動⾦融⾞」は、基本的な銀⾏窓⼝業務が⾏える仕様を標準型とし、お客さまのご要望に応じて追加装備を搭載することで、導⼊までの時間とコストの削減を可能としました。

震災を契機に⾦融機関の事業継続計画(BCP)⾒直しに貢献してきた「移動⾦融⾞」は、店舗統廃合が加速する中、過疎地や交通の便の悪い地域において店舗の代わりとして活用されるなど、地域の⾦融機関の課題解決にも貢献しています。

「その働き方、変えてみませんか?」
働き方改革を支える移動事務所車(オフィスカー)の開発

トラックレンタルをご利⽤いただいているお客さまより、「従業員の労働時間短縮を推進し、労務負担を軽減したい。事務所に戻らずに事務作業ができる⾞両をつくることはできないか」とご相談いただいたことが、「移動事務所車(オフィスカー)」を開発するきっかけとなりました。建設業界では人材の確保が⼤きな課題となる中、その解決策として「従業員の労働環境の改善と業務効率の向上」が求められていました。

商用バンを改造し、カーナビやETC ⾞載器のほか、事務所機能としてテーブルと椅⼦、⾞両⽤DC12V からAC100V へ変換するインバーター、外部電源取り出し機能、LED ルームランプ、後部座席ウィンドウフィルムとカーテン、エンジンOFF 時に使⽤可能な簡易型エアコンなど、お客さまのニーズに応える設備を搭載し、2015年9⽉に「移動事務所⾞」3台を提供しました。

「移動事務所⾞」の利⽤により、業務効率の向上や労働時間の削減を進めながら、事務所を借りるために発⽣するコストも抑えることができるため、多くの企業から高く評価いただきました。実際に使⽤されたお客さまの声を反映し、事務作業ができるスペースを重視したシンプルな「ベーシックタイプ」、休憩時にはフラットなスペースにシートアレンジが可能な「休憩スペースタイプ」、広い事務デスクと⼤きな収納スペースを確保した「収納スペースタイプ」など、ラインアップを拡充し、全国の「オリックストラックレンタル」営業所へ配備しました。これまでは建設現場などでの利⽤が中心でしたが、近年は新たなテレワークの拠点としての需要も増えています。

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