interviews

世界中の航空会社を視野に、
大きなビジネスを動かしていく。

航空事業グループ

岸下 祥吾Shogo Kishishita

Profile

入社:2016年

専攻:英語キャリア学部英語キャリア学科

研究内容:日本におけるコンセッション事業の意義と成長可能性について

入社後、航空事業グループに配属となり、投資家向けの投資概要説明書の作成や、リース先の航空会社の与信分析、航空機売買関連業務などに従事。入社3年目より3年間のアイルランド現地法人駐在を経て、2021年に航空事業グループに帰任。海外グループ会社の運営や投資案件モニタリング、新規事業などを担当している。

「世界」という
幅広い事業フィールドで活躍。

どのような就職活動を経てオリックスに入社なさったのでしょう?

大学3年次に米国に交換留学した経験を生かしたかったことと、事業のフィールドが広いほど色々なチャンスに恵まれそうだと考えたことから、就職活動では「幅広い事業をグローバルに展開している企業」を軸にしました。当初は商社を中心にまわっていました。オリックスにエントリーしたのは、途中で「自分のやりたいことは本当に商社だけでしか出来ないのか?」とふと疑問を抱き、他の業界も少し見てみようとしていた際に、たまたま就活サイトで見かけたことがきっかけ。グローバルで幅広い事業を展開しているという軸に合っている上、選考を通じて出会う社員の誰もがフランクでオープンだったので、すぐに魅了されました。自身が働く姿を一番イメージしやすかった上、新しいことにチャレンジを続ける企業文化にも惹かれ、入社を決めました。

従事なさっている航空事業について教えてください。

オリックスグループでは約200機の航空機を保有・管理しており、世界各国の航空会社にリースしています(2023年6月時点)。航空機リースが誕生したアイルランドがビジネスの中心地になっており、私が所属する東京の航空事業グループとアイルランドの首都ダブリンに拠点を構えるグループ会社の「ORIX Aviation Systems Limited(以下OAS)」が日々連携して事業を展開しています。また、オリックスグループにおける航空機リース事業のスケールアップと中長期的な持続的成長を図るために、2018年に世界第3位の航空機リース会社「Avolon Holdings Limited(以下Avolon)」の発行済株式の30%を取得しました。世界の航空会社が使用する航空機の約50%はリースで調達した機体であり、現在オリックスでは、30カ国以上・50社超の航空会社にリースしています(2023年6月時点)。その中で私はOASとAvolonの事業運営全般に携わっています。具体的には、毎月のモニタリングや投資案件の精査・承認、事業戦略の立案などを担当しています。

まさに学生時代に求めていた事業・職務なのでは。

非常にダイナミックでグローバルな事業であり、想像していた以上のやりがいを感じています。一方で、非常に高度な専門性を要する事業であり、配属当初はどの業務も分からないことだらけで戸惑いました。例えば、リース先の航空会社の信頼性を確かめるうえでは、決算書を読み財務分析を行うだけでなく、現地の経済・政治・社会情勢などにも目を向ける必要があります。また、航空機の価値評価業務においては、金融・会計・税務・法務的な知識に加えて、航空機に関する技術面の知識が不可欠となります。1年目は、OASとのやり取りの中で出てくる専門用語をリストアップして自分用の用語集を作りながら、徐々に業務を学んでいきました。点と点が繋がって線となり、線と線が重なって面となり、部分的ながら、ようやく単独でも業務を対応できるようになったのは入社2年目の終わりくらいからでした。振り返れば非常に小さな成功体験ではありますが、何事も将来の糧になるものと考え、地道に積み上げていくことの重要性を学びました。
また、余談ですが、入社から7年経った今でも空港でオリックスがリースしている機体を見つけると喜びとやりがいを感じますね。

経験を重ねるたびに成長できるから、
挑戦の意欲も湧き上がる。

入社3年目からOASに駐在なさったそうですが、この経験で糧になったのは?

先述の通り、OASがあるダブリンは世界の航空機リースビジネスの中心地になっており、高度な専門性を持つ人材が集まっています。そのようなプロフェッショナルたちとデスクを並べて働きながら、理解できないことがあれば自分が納得できるまで深掘りすることで、少しずつ専門知識が身についていきました。また、グローバルに仕事をする上で大きな学びとなったのはコミュニケ―ションの取り方ですね。駐在初期は、業務を頼んだつもりでも相手に任されたという自覚がなかったり、内容の重要性が伝わっていなかったりという認識のズレがありました。そのため「同じ用語でも相手と自分では認識しているニュアンスが違うのかもしれない」「自分にとって重要な事柄でも、重要度が共有されているとは限らない」という前提で、理解や同意を得られたという確信を持てるまで、丁寧な説明・確認を心がけるようになりました。異なるバックグラウンドを持つ人たちと近い距離で仕事をする機会を得られたからこその気付きだったと思います。その後コロナ禍に見舞われたため、データ整備体制やレポーティング体制を再構築することに。未曽有の事態だったので迅速に進める必要がありましたが、先の心がけが大いに役立ちました。
駐在中に一緒に働いてきたOASのスタッフたちとのネットワークは、帰国後も仕事に生かせています。これも大きな収穫ですね。

航空機リースとは異なる職務にも挑戦したそうですね。

航空事業グループは輸送機器事業本部に属しており、この本部では他にも船舶投融資事業や輸送機器分野における新規事業を行っています。その中で、新規事業として「空飛ぶクルマ」を製造している海外メーカーと提携し、日本でのビジネス展開を目指すという取り組みを考えました。オリックスは大阪・関西万博で「空飛ぶクルマ」の離発着を行うポート運営にも携わっていたことから注目して事業化の道を探りました。引き続き検討中の段階ではありますが、新規事業の立案フェーズからの一連のプロセスに携われたことはとても貴重な経験になりました。最終的な経営判断が下されるまでに、新規事業を企画・立案する中で何がポイントとなり、そして社内外の方々とどのように連携していけばいいのか、少し勘所が分かった気がします。この取り組みを進めるに当たり、先輩と2人で上司に「やらせてください」と直訴すると、背中を押してくださり、国内、海外を飛び回りながら立案準備をさせてもらえました。オリックスは社員の挑戦を受け止めて背中を押してくれる会社なのだと、改めて強く思いましたね。

仕事の中に
「やりたい」のヒントあり。

今後のキャリアビジョンを、どのように描いていますか?

具体的なキャリアビジョンが固まっている訳ではないのですが、現状、航空機リース事業に関わって専門性を高めていきたいと思っています。オリックスは、日本では意思決定までのスピードが速い会社だと思いますが、欧米の企業はその上をいっていると感じます。数多くの案件に主体的に携わり、知識・経験を重ねることで、的確でスピーディーな仕事ができるようになりたいです。ただ、他にも挑戦してみたい事業はたくさんあります。例えば、私はAvolon関連の業務を担当していますが、これは出資後のPMI(※1)であり、M&Aという目線ではフェーズの一部になります。今後は、出資先企業のソーシング(※2)から投資実行、PMI、EXIT(※3)までを一貫して挑戦してみたいと考えています。所属部署の仕事から派生して、次々に「やってみたい」と感じる仕事が出てきます。オリックスでは、実際に他部署にチャレンジしてみたいと思ったら手を挙げられる「キャリアチャレンジ制度(※4)」があるので、自らチャンスを掴みにいける環境が整っていると思います。

1 PMI(Post Merger Integration):投資先の組織・業務体制の改善やシナジー効果の創出などにより、経営基盤の強化や事業成長の加速化を図ること

2 ソーシング:投資ターゲット先の選定や仲介会社・金融機関への打診、提案書の作成、対象企業との交渉などを行い、新規案件を創出すること

3 EXIT:株式を売却することで、投下資本を回収し、利益を獲得すること

4 キャリアチャレンジ制度:異動を希望する部門へ自らをアピールし、双方が合意すれば異動が実現する制度

1日のスケジュール

10:00

出社。メールチェック

11:00

出資検討先企業との面談

12:00

昼食

13:00

航空機の購入稟議の作成(モデリング、市場分析、与信分析等)

16:00

事業戦略に関する役員向けレポーティング資料作成

18:00

航空機の購入案件に関するダブリンチームとのリモート会議

20:00

退社

Message

学生時代にどのような経験をしてきたか、というのはとても大切なポイントだと思いますが、社会に出ると過去の経験だけでは対処できないことが多くあります。新たな困難に直面したときに、興味を持って前向きに取り組めるような積極性が重要だと思います。そのようなタイプの人にとって、オリックスはさまざまなチャンスがある魅力的な会社です。

※所属部署は取材当時のものになります。