プレスリリース・お知らせ

オリックス自動車、EVolity、パナソニックHD
電気自動車の二次流通価値向上に向けた
バッテリー劣化診断を活用した共同実証実験を開始

2025年07月11日

オリックス自動車株式会社
EVolity株式会社
パナソニック ホールディングス株式会社

 オリックス自動車株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:内藤 進、以下「オリックス自動車」)、EVolity株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:天池 正治、以下「EVolity」)、およびパナソニック ホールディングス株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役 社長執行役員 グループCEO:楠見 雄規、以下「パナソニックHD」)の3社は、リースやレンタカーでの利用を終えた電気自動車(EV)を対象に、EVバッテリーの劣化診断システムを活用した共同実証実験を2025年7月より開始しますのでお知らせします。

バッテリー診断用のスマートフォンアプリの結果確認一覧画面(左)とバッテリーの診断書(右)



 本実証実験では、オリックス自動車が実施する中古車の入札会※において、EVバッテリー診断書を付与したEVを出品し、入札価格(残存価値)への影響を検証します。バッテリーの診断には、EVolityが提供するEVバッテリー劣化診断システムを利用します。本システムは、簡易な専用機器とスマートフォンアプリを用いた簡単な操作で、高精度なバッテリー診断が可能です。診断書には、パナソニックHDが国内外15万台以上のEVから蓄積した知見をもとに、バッテリーの劣化度を示すSOH(State of Health)や使用環境などに応じたバッテリー寿命の傾向を示す指標「電池長寿命グレード」が記載されます。これにより、入札会の登録会員さまへ中古EVの価値判断に有用な情報を提供します。

 国内では現在、中古EVの性能やバッテリーの品質を客観的に評価する仕組みが十分に整備されておらず、ガソリンや軽油などの内燃機関(エンジン)車に比べて、EVのリセール価格は低くなる傾向があります。こうした市場環境下では、リース契約時に設定される残存価値が低くなり、その結果としてEVのリース料金が割高となることで、導入障壁の一因となっています。

 オリックス自動車、EVolity、およびパナソニックHDは、本実証実験を通じて、中古EV価値を適正に評価できる仕組みづくりに取り組み、EV取引における信頼性向上と市場活性化に貢献してまいります。

※ オリックス自動車が運営する、リース・レンタカーとしての利用を終えた車両を登録会員向けに売却する取引会。
https://www.orixcar.jp/auto-plaza/


■共同実証実験の概要

実証実験内容 オリックス自動車の入札会で出品されるEVに、EVバッテリー診断書を付与し、入札価格の意思決定への影響と、実際の入札価格の変化を検証
対象車両 オリックス自動車が保有する、リースやレンタカーでの利用を満了したEV
実証実験期間(予定) 2025年7月~2026年3月
各社の役割 オリックス自動車:リースやレンタカーでの利用を満了したEVの売却実施、診断書に対する入札会員の意見収集
EVolity:EVバッテリー劣化診断システムによる診断および診断書の発行
パナソニックHD:EVバッテリー劣化診断システムで利用するバッテリー劣化診断技術などのソフトウエア開発
EVバッテリー劣化診断システムの特長 ・バッテリーが充電器と接続されていない状態でも診断が可能
・簡易機器とスマートフォンでの操作により診断が完結
・10秒程度の診断時間(分析開始から結果出力までの時間)
EVバッテリー診断書項目概要 SOH(State of Health)、電池長寿命グレードなど

■参考情報
①EVolityについて
EVolityは、法人向けEV導入から運用までをワンストップで支援します。車両位置や充電状況をリアルタイムで把握できる運行充電管理サービスで日々の運用をサポートするとともに、パナソニックHDのバッテリー劣化診断技術を活用し、航続距離予測や異常予兆検知を提供します。さらに、バッテリー劣化診断技術を活用したEV二次流通での価値向上ソリューション、適正な残存価値を設定したEVリース、予防保全型EVメンテナンス等をパートナー企業と共に開発し、EVのライフサイクルにおける価値の最大化および循環型社会の実現を目指しています。

②パナソニックHDのバッテリー劣化診断技術
パナソニックグループは、長年にわたるバッテリーの研究開発やエネルギーソリューション領域での豊富な経験を通じて、EVバッテリーの劣化度合いを診断・可視化する技術を培ってきました。特にEV普及で先行する海外市場においてバッテリー分析やソリューション提供の実績を重ねています。従来の診断技術では、バッテリーを充放電させてデータを取得する必要があったため、診断に時間を要していましたが、本実証実験で利用する技術では、充放電不要のため、10秒ほどの診断時間で結果を出力できます。また、バッテリー情報から計算されたSOHに加え、これまでの知見を応用した各車種のバッテリー寿命傾向の独自指標も提示することで、中古EVの価値判断に有用な情報を提供します。本実証実験を通じてパナソニックHDの技術がEV市場の活性化に貢献できることを目指しています。


◆オリックス自動車株式会社 概要
所在地:東京都港区芝3丁目22番8号
代表者:代表取締役社長 内藤 進
設立:1973年6月
事業内容:自動車リース、レンタカー、カーシェアリング、中古車販売・売却サポート
HP:https://www.orix.co.jp/auto/

◆EVolity株式会社 概要
所在地:東京都中央区銀座8丁目21-1住友不動産汐留浜離宮ビル 6階
代表者:代表取締役社長 天池 正治
設立:2023年8月
事業内容:商用EV向けフリートマネジメント事業(車両・バッテリー・充電管理サービス)、充電インフラ事業
HP:https://evolity.co.jp/

◆パナソニック ホールディングス株式会社 概要
所在地:大阪府門真市大字門真1006番地
代表者:代表取締役 社長執行役員 グループCEO 楠見 雄規
設立:1918年3月
事業内容:家電、住宅設備、電子部品、B2Bソリューション、エネルギーソリューションなど
HP:https://holdings.panasonic/jp/

お問い合わせ先

<共同実証実験に関する報道関係者からのお問い合わせ先>
オリックス株式会社 グループ広報・渉外部 TEL:03-3435-3167
<EVバッテリー劣化診断システム、EVバッテリー診断書に関するお問い合わせ先>
EVolity株式会社 広報担当 03-6824-6242 info_web@evolity.jp
<バッテリー劣化診断技術に関するお問い合わせ先>
パナソニック ホールディングス株式会社 モビリティ事業戦略室 mobility_info@ml.jp.panasonic.com
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