かつては男性比率が圧倒的に高かったIT業界ですが、昨今では女性比率が高まり続けており、オリックス・システムでも技術領域やレイヤーを問わず多くの女性エンジニアが活躍しています。今回は当社でキャリアを歩み続ける3名の女性エンジニアに集まってもらい、キャリアや職場環境についての本音、ライフイベントによる影響、仕事とプライベートの両立、当社で実現できる働き方のスタイルなどについて語り合ってもらいました。

Profile

オリックス株式会社 法人営業本部
ITソリューション統括室(出向中)

Y.W

2013年、新卒でオリックス・システムへ入社。アプリケーションエンジニアとしてグループ会社システムに関する要件定義・設計・開発・実装など幅広いレイヤーの業務を経験。2018年には総務・人事チームの新卒採用業務を半年間ほど兼務。現在はオリックス株式会社に出向し、営業支援システムの追加機能開発案件を担当。

アプリケーション開発・保守部
フロントエンド第2チーム

A.T

2009年、新卒でオリックス・システムへ入社。システムサポート部門や基幹システム保守開発部門にてアプリケーションエンジニアとして活躍。2022年より自動車リース領域を担当する現部門にてアプリケーション保守に従事。在宅勤務制度やフレックス制度を活用しながら仕事と家事・育児に奮闘する三児の母。

システム基盤運用部
サーバ運用チーム

N.Y

独立系SIerでキャリアをスタートし、約15年間インフラエンジニアとして活躍。2018年にオリックス・システムに転職。基盤領域のシステム更改や保守運用、セキュリティ領域の企画立案などを担当。2021年のプロフェッショナル職昇格以降は企画立案業務を中心にチーム長の補佐を担当。高校生、中学生の二児の母。

Theme 01

部門や領域で男女比率は異なるものの、性別でキャリアに差が付くことはない

オリックス・システムは女性エンジニアがキャリアを描きやすい会社だと思いますか?

A.T 配属部署にもよると思いますが、私は入社から現在まで女性の先輩エンジニアがたくさんいる環境で働いてきました。仕事や家庭の相談もしやすいですし、既婚や未婚、子どもの有無に関係なく、管理職の女性社員も少なくないので、性別に関係なくキャリアアップを目指せる環境だと思います。

Y.W 私も新卒で配属された部署の男女比率は半々くらいでした。その後に異動した部署でも女性のマネジャーが活躍されていたので、女性エンジニアとしてのロールモデルには事欠かない環境だったと思います。ただ、私自身は女性の先輩をイメージしてキャリアを描いてきたというよりも、性別を問わずさまざまな先輩方の背中を見て育ってきたと感じます。

N.Y 男女比は部署によって大きく異なりますよね。お二人はアプリ領域ですが、私は前職時代からずっと基盤領域だったので、女性がほとんどいない環境で働いてきました。IT業界の中で考えるとオリックス・システムは女性比率が高い会社ですが、それでも基盤領域の女性エンジニアまだまだ少ないと思います。

A.T データセンターの運用はいまだに「24時間365日」というイメージもあるので、どうしても男性比率が高くなってしまうのかもしれませんね。

N.Y アプリ領域と比べると現場作業のイメージが強いのかもしれませんね。確かに私は家でもテレビの配線やWi-Fiの環境設定について全部自分で管理しています(笑)

Y.W 素晴らしい! カッコいいと思います。

N.Y 現在はクラウド基盤が主なので、機械をいじったり配線したりといった現場作業はほとんど無いですが、基盤に関する技術は汎用性が高いので、少しでも興味がある女性は、ぜひ基盤領域に来てほしいです。また、基盤領域に女性エンジニアが少ないからといって女性がキャリアを描きにくいかと言えば、そんなことはないと思います。オリックス・システムでは性別でキャリアに差が付くことはありません。女性はライフイベントによる影響を受けやすい傾向はあるものの、個々人で見れば誰もがさまざまな事情を抱えて仕事をしているはずです。オリックス・システムは男女を問わず個人の事情に配慮する文化がありますし、性別に関係なくキャリアを描きやすい会社であることは確かです。

A.T プロフェッショナル職のN.Yさんがおっしゃると説得力がありますね。本当にその通りだと思います。

Theme 02

10年前、20年前と比べて女性エンジニアが珍しい存在ではなくなった

皆さんはエンジニアとして10年以上のキャリアを歩まれていますが、女性エンジニアを取り巻く環境の変化についてはどのように感じていますか?

N.Y 私がエンジニアとして働き始めた20年前は、女性のエンジニア自体が少なかったですし、半分以上の女性は、出産などのライフイベントを機にキャリアチェンジしてエンジニアから離れてしまう印象でした。その当時から比べると世の中の空気や会社の制度・環境が大きく変わってきたなと感じます。

Y.W 私が就職活動をしたのは10年ほど前になりますが、自分の周囲でITエンジニアを志望する女性はほとんどいませんでした。文系出身ということもありますが、周りの友達からは「どうしてIT?」「エンジニアなんてできるの?」と驚かれることが多かったです。

A.T そんな雰囲気でしたよね。私も文系だったのでわかります。「本当に大丈夫なの?」という感じで友達みんなにびっくりされました(笑)。

Y.W その友達には「先見の明があったよね、技術を身に着けられる経験が出来て羨ましい」と言われます(笑)。私は総務・人事チームの新卒採用業務を兼務したこともありますが、合同説明会などでもオリックス・システムに興味を持ってくれる女子学生が自分の就職活動時代よりも多くなったなと感じました。世の中のIT業界への見方が変わってきているし、女性エンジニアという存在自体も珍しくなくなり、良い意味でIT業界やITエンジニアという職業に対するハードルが下がってきていると感じます。

Theme 03

社員一人ひとりの事情を配慮する文化と充実した制度

ワークライフバランスやオリックス・システムでの働きやすさについて教えてください。

N.Y 日々の業務に関してはプロジェクトベースの仕事が多いので、どうしても緩急はありますよね。プロジェクトの山場になると残業も多くなりますが、山場を越えてしまえば定時に帰ることも多いのでバランスは取れていると思います。

Y.W 部署によっても違いますよね。扱っているシステムによってはユーザーがいない土日や祝日に作業を進めなければならないこともありますが、代休や振替休日はきちんと取得できています。また、先ほどN.Yさんがおっしゃったように一人ひとりの事情も配慮してもらえることも働きやすさにつながっていると思います。

N.Y 女性だけでなく男性も普通に育児休暇を取得していますし、子どもが熱を出したときに看護休暇を取得する男性社員もたくさんいます。親の介護のために介護休暇を取ったり、介護のために一時的に緩やかなプロジェクトに移ったりする人も多いようです。

A.T 私はオリックス・システムに入ってから3回の出産・育休を経験しています。入社4年目のときに第1子を妊娠・出産し、当時も周囲の方々には手厚くサポートいただいたのですが、その後に在宅勤務が導入されたり、業務終了時間が17時20分から17時になったり、まとまった有給の取得が奨励されるようになったりと、年々いろいろな形で働きやすさにつながる制度が整ってきたと感じています。育児や家事と仕事を両立しなければならない身からすると本当にありがたいですし、それ以外の方にとっても働く時間や場所を自分の裁量で決めることができるという点は大きなメリットだと思います。

Y.W オリックスグループで採用されているカムバック再雇用(※)も素晴らしい制度ですよね。実際にこの制度を活用し、ご主人の海外転勤に同行するために会社を退職され、2年後に復職された方もいらっしゃいます。このような制度を活用すれば一度長期的に会社を離れたとしても復帰してキャリアを再スタートできます。

(※)勤続3年以上でオリックス・システムを退職した社員が再入社応募できる制度。(会社の人員状況や応募者の状況を踏まえて再雇用の可否を決定します。)

Theme 04

ITエンジニアはライフイベントの影響を受けやすい女性にとっての有力な選択肢になり得る

転職を考えている女性エンジニアの方々や、これからエンジニアを目指そうと考えている女性の皆さんへのメッセージをお願いします。

Y.W ITエンジニアというと「お堅い」「難しい」「PCの前で黙々と作業している」というイメージを持っている方も多いと思いかもしれませんが、実際には想像以上に人とのコミュニケーションが重要な仕事です。最終的なゴールがシステムの開発や運用であることを除けば、そこまでの過程は他の職業と大きな違いはないと思っています。課題解決のためにさまざまな角度から考え、実行を繰り返していくことに苦手意識さえなければ、誰にでも始められる仕事であり、長く続けやすい仕事なのではないかと考えています。ITやエンジニアという言葉のイメージに必要以上に捉われることなく、少しでも興味があるならチャレンジしてほしいですね。

N.Y 「女性だから…」と将来のことを心配し過ぎる必要はないと思います。今振り返ってみると私自身もいろいろと大変なことはありましたが、何とかして「細く長く続けていこう」という気持ちだけでここまでやってきました。子育てをしながらの仕事は決して楽ではありませんが、子育てが大変な時期が永遠に続くわけでもありませんからね。加えてオリックス・システムには一人ひとりの事情をくみ取ってくれる優しい文化もありますし、さまざまな制度や環境も整っています。肩肘を張ることなく、無理をせずに頑張っていただければと思います。

A.T 手に職を付けたいと考えてITエンジニアという職業を選びました。就職活動の面接でも「とにかく長く働き続けたいです」と話していましたが、今年で入社15年目となり、3人の子どもを育てながらも働き続けることができているので、この仕事を選んで本当に良かったと思います。ライフイベントの影響を受けやすい女性だからこそ「手に職」と言えるようなITスキルを身に付けておけば、何らかの理由でキャリアが途切れてしまった場合でも復帰しやすいと思います。もちろん、オリックス・システムにはライフイベントに応じて柔軟に働けるさまざまな制度も充実しているので、ご自身の望むキャリアや生活のスタイルに応じてベストな働き方を見つけてほしいと思います。