「働くパパママ川柳」を通して語り合う、多様性を力に変える働き方

[Publisher] withnewsより転載 3月4日付 更新

働きながら子育てに奮闘するパパとママ、家族の日常をテーマとする「オリックス 働くパパママ川柳」。2024年2月9日~3月11日まで、第8回の募集を行っています。前回、2023年に実施した第7回には、過去最多となる6万2,662作品の応募が寄せられました。

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「オリックス 働くパパママ川柳」を主催するオリックスグループは、2023年11月、グループ共通の社会における存在意義“Purpose”と、それを実現するために社員が大切にする共通の価値観として、「多様性を力に変える」「挑戦をおもしろがる」「変化にチャンスを見出す」という3つの“Culture”を明文化しました。
これらの“Culture”を明文化する以前から、多様な専門性や視点、バックグラウンドをもつ社員が連携することで、社会の変化を捉えながら事業を進化させてきたオリックスグループ。同社に根付く「多様性を力に変える働き方」とは、どのようなものなのでしょうか。また、社員の多様なバックグラウンドの一つとして、「働きながらの子育て」はどのように捉えられているのでしょうか。
「オリックス 働くパパママ川柳」の特別審査員を務めるジャーナリストの浜田敬子さんとオリックスグループの4名の社員が語らいました。

大坪 陽介さん(オリックス株式会社 電力事業部長兼電力需給運用部長)
1997年入社。これまでに法人営業、人事、プロジェクトファイナンス、環境エネルギーなど多様な部門を経験し、キャリアを積み上げてきた。現部署では、プロパー社員、中途社員、技術者など、キャリアが異なる多様な社員をマネジメントしている。

豊本 千尋さん(オリックス株式会社 デジタル戦略推進室)
2008年入社。法人営業を中心としたキャリアを歩む。2014年に退職し、他社への転職を経験後、2015年にオリックスに再入社。2022年春に第二子を出産し、復職した現在は、DX推進に従事。

森 浩太郎さん(オリックス・システム株式会社 オリックスIT支援部 法人金融チーム)
2018年中途入社。2022年6~10月まで育児休職を取得。これまで環境エネルギー部門や法人営業部門のシステム開発を担当するなど、IT領域においてグループを横断した業務を行っている。

吉村 唯さん(オリックス不動産株式会社 物流事業部 リーシング営業課)
2017年入社。オリックスで法人営業を担当した後、異動を希望する部門へ自らアピールできる「キャリアチャレンジ制度」を活用し、現部署に異動。現在は自社開発の物流施設へのテナント誘致を担当。

時代を映す「働くパパママ川柳」。心に刺さった句は…?

浜田:第7回の応募総数は過去最多となりました。どの作品も素晴らしくて、受賞句の選考会においては白熱した議論が交わされました。みなさんはどの受賞作品が印象に残っていますか?

:私が共感したのは、「スーツ着て 子乗せ自転車 みな仲間」です。私も現在子育て中なのですが、子どもの送り迎えで、ほかのお父さんの姿を見かけると、仲間意識を感じますね。コロナ禍で在宅勤務が普及したので、お父さんがお迎えを担当する家庭も増えたのかなと感じました。

オリックス・システム株式会社 オリックスIT支援部 法人金融チーム 森 浩太郎さん

浜田:森さんは4カ月間、育休を取得されていますね。育休を取ることに不安や戸惑いはありませんでしたか?

:仕事から長期間離れることに対して、不安は多少ありました。しかし、日ごろから一緒に業務を行っていたママ社員の皆さんから、「すごくいいと思います」と背中を押されて、思い切って育休を取ることにしました。何気なく日々を過ごしているとあっという間に4カ月間経ってしまいそうだったので、毎日日記をつけて記録を残しつつ、それまであまり経験がなかった料理に重点的に取り組みました。

浜田:第7回の受賞句にも、「パパ育休 リスキリングは 家事スキル」という句がありましたが、森さんも育休中に家事スキルを高めるために努力されていたのですね。大坪さんは、どの川柳が気になりましたか?

大坪:私は、「『ママがいい』 大谷ルール? 休みなし」と「LINE来る パパのワンオペ 報・連・相」にドキッとしましたね。子育てに積極的に取り組む男性が増えてきたとはいえ、実際にはママの方がたくさんの役割を担っているという家庭も多く、仕事と子育ての二刀流ができているのもママが多いんですよね。パパも頑張ってはいるんですが、結局はママに頼ってしまうという場面がほとんどですよね…。

オリックス株式会社 電力事業部長兼電力需給運用部長 大坪 陽介さん

浜田:2017年に「オリックス 働くパパママ川柳」を開始したばかりのころは、ママの大変さを表現した句が際立っていましたが、コロナ禍をきっかけに仕事と子育てを取り巻く環境が変化し、近年は少しずつ男性が育児に主体的に取り組む様子を表現した句も増えてきました。それでもまだまだママの負担が大きいことが、受賞句からリアルに伝わってきますよね。吉村さんはどの作品が気になりましたか?

吉村:私は、子育てを見守る目線からよまれた句、「上司の子 待ち受けで知る 急成長」に共感しました。現在の部署でも8割ぐらいの先輩にお子さんがいるので、一緒に外出するときには、お子さんの話をよく聞きます。

浜田:お子さんの話題をきっかけに、職場の雰囲気が明るくなったり、同僚と距離が縮まったりすることもありますよね。では、豊本さんはいかがでしょうか?

豊本:「ママ帰るまで ママになる ママのママ」や「定年を 待っていたのは 孫と嫁」は、まわりの友人たちから聞く子育ての話が表現されているなと思いました。ご両親のサポートを受けながら働く夫婦の多さを物語っている気がしました。

浜田:豊本さんはお子さんが2人いらっしゃいますよね。育児はどのようにされていますか?

豊本:我が家はさきほどの句には当てはまらず、今は完全に夫婦2人で分担しています。私はいま16時までの時短勤務で働いていますが、夫婦でいろいろと調整し、協力しながら、働きながらの子育てに日々奮闘しています。

「バリキャリorゆるキャリ」に二分されない多様なキャリア像

浜田:ちなみに私は、「バリキャリか ゆるキャリしかない 女性像」という句が印象的でした。私が社会人になった1980年代は、1986年に男女雇用機会均等法が施行されたものの、女性は「仕事」か「子育て」の選択を余儀なくされる場面が多かったんです。本来は「バリキャリ」と「ゆるキャリ」に二分されない多様なキャリア像があるべきだと感じ、この句に深く共感したのですが、皆さんはこの作品を見てどう感じましたか?

浜田 敬子さん

吉村:オリックスには、子育て中も仕事に積極的に取り組んでいる社員がたくさんいて、性別や子どもがいるかどうかで区別されることがないので、「バリキャリ」「ゆるキャリ」という考え方にはあまり馴染みがないですね。とはいえ、別の会社に勤める友人たちと話をしている時に、「吉村さんはバリキャリだよね」と言われたこともあるので、私たちの世代でもまだ、仕事とプライベートの選択を求められた経験がある人も少なくないのかなと感じます。

オリックス不動産株式会社 物流事業部 リーシング営業課 吉村 唯さん

浜田:日本全体で見ると女性の管理職はまだまだ少ないですよね。仕事と家庭の両立が大変というほかに、キャリアアップのチャンスが男女平等ではない会社もまだまだ多いと聞きます。豊本さんはオリックスを一度退職し、転職を経験した後で、またオリックスに再入社されたとお聞きしましたが、長期的なキャリア形成を見据えた決断だったのでしょうか?

豊本:そうですね。オリックスに新卒で入社し、法人営業部門やオリックス自動車で仕事をつづける中で、30歳を前に、人生経験として他の領域で仕事をしてみたいと考えて、人材系の会社に転職しました。

浜田:ほかの会社の仕事はどうなのかも気になりますよね。そして、翌年に再入社されました。

豊本:他社の営業を経験する中で、オリックスの営業のやりがいにあらためて気づきました。オリックスには多様なサービスがあり、それらを組み合わせて、お客さまにあったプランをご提案します。既存のサービスでお客さまのニーズに応えられないときには、新たなスキームを作り出すこともあります。お客さまの課題解決に向けて柔軟な提案ができることに、あらためて魅力を感じました。そして長期的な視野で自身のキャリアについて考えたときに、子育てしながら仕事で積極的に挑戦をつづける女性社員が多いことも決め手になり、オリックスに再入社しました。

オリックス株式会社 デジタル戦略推進室 豊本 千尋さん

浜田:オリックスには、キャリアを諦めずに、子育てしながら働いている女性社員がたくさんいる。そこを再確認されたのですね。

大坪:オリックスは、男女雇用機会均等法が施行される前の1982年から大卒の女性を総合職として採用するなど、従前から多くの女性社員が活躍しています。お子さんができればほとんどの方が産休・育休を取得し、復帰後は子育てしながら働かれています。また、多様な事業を展開していることから、各領域で専門性を有する中途入社の社員も多いです。年齢・性別・経歴などにかかわらず、多様な社員が活躍していると思います。

浜田:大坪さんの電力事業部にも、プロパー社員のみではなく専門分野で活躍した中途社員や技術者など、さまざまな社員の方がいらっしゃるようですね。多様な人材が集まった職場では、マネジメントで苦労する部分もあるかと思いますが。

大坪:たしかに、一つの価値観を押しつけるようなやり方は馴染まない会社だと思います。マネジメントを担う中で失敗した経験も多くありますが、自分の過去を振り返った時に、上司が私のやり方や意見を尊重してくれた時に、やり甲斐や面白味を感じていたと気づきました。そのような経験から、一緒に働くメンバーに対しては本人たちの意見をよく聞くように心掛けています。最終的に向かうべきゴールをメンバーと確認した上で、そこまでの道のりは本人にゆだねて、大きく道を外れそうな場合だけサポートするようにしています。

浜田:それぞれの社員の個性を生かしながら、組織として共通の目標に向かっていく。そうしたマネジメントスタイルを大切にされているのですね。

オリックスグループ社員が語る、多様性を力に変えた体験談

浜田:オリックスグループでは、「多様性を力に変える」という“Culture”を大切にされているとお聞きしました。「異なる視点や専門性を持った仲間と意見を交わし、垣根を越えて協力し合う」という意味が込められたこの“Culture”を、皆さんが日々の業務において実感することはありますか?

大坪:日々当たり前のこととして、立場を超えて協力しながら仕事を進めていますよね。お取引先に対して、複数の部門が連携して提案を行う機会も多いです。それぞれの専門性を生かし、意見を調整しながら、お客さまにより提案ができるように仕事を進めていく。多くのグループ社員がそうした経験をしていると思います。

豊本:私はグループ全体のDX推進という新たな領域に取り組む中で、他の部門の仕事内容について知りたいことがあると、アドレス帳を見ながら詳しそうな社員に連絡してみます。いきなり連絡しても、親身になって教えていただける方が多く、「こんな取り組みを一緒にできないか」と逆に新たな取り組みを提案していただくこともあります。

大坪:そういえば、別の部門で働く若手社員から、「こんな新しい事業のアイデアを考えたのですが、意見交換の機会をいただけませんか?」と連絡をもらい、ディスカッションをしたこともありました。

吉村:部門を超えた連携は、当たり前のこととして行われていますよね。現在所属している物流事業部でも、支店の営業担当者と協力しながら、お客さまに提案を行う機会が多くあります。普段は不動産に知見のある先輩社員から教えていただく機会が多いですが、私は法人営業部門での業務経験があることから、支店との連携の進め方については先輩から相談を受けることもあります。

浜田:部門や立場を超えて協力し合う文化が根付いているのですね。オリックスは常に新たな領域に事業を拡大してきたからこそ、若手社員の方が詳しい分野があったり、中途入社の社員の方が知見を持っている領域があったり、画一的な上下関係が成立せず、フラットな関係性による立場を超えて協力し合う姿勢が重要になってくると感じました。

:たしかに風通しの良さは日頃から感じていますね。仕事の相談はもちろん、プライベートな話題でも、一般社員が役員や部長と気軽に会話できる雰囲気があります。私のような中途入社の社員も多いですし、経歴に関係なく個人の能力を生かせる環境があると感じます。

一人一人が専門性を拡げ、主体的にキャリアを描く

浜田:社会の変化に対応して、幅広い事業を展開しているオリックスグループでは、そこで働く人材も、さまざまな事業を経験することで自身の専門性を広げていくことができますか?

:私はシステム領域を軸に仕事をしていますが、法人金融、環境エネルギー、自動車といったグループの幅広い事業に触れる機会があります。このように多様な業界に関わることができるのは、オリックスグループならではだと感じます。

豊本:そうですね。これまで私は法人営業を中心としたキャリアを歩んできましたが、異動を経て、現在は全く新しいDX推進の領域に挑戦しています。日々の業務を通して自分自身の専門性が広がっていることを実感しています。

吉村:オリックスグループには、5営業日にわたり希望する部署の業務を実際に体験できる「社内インターン制度」や、社員が異動を希望する部門に直接アピールできる「キャリアチャレンジ制度」があります。私はこれらの制度を活用して、オリックスの法人営業部門から、オリックス不動産の物流事業部に異動しました。こうした制度を活用して新たな仕事に挑戦する社員も多いです。

浜田:人事異動を通して、まったく新しい領域に挑戦することで、一人の中の多様性も広がっていくということですね。これまでのご自身のキャリアや専門性を生かして、今後挑戦してみたい領域や夢はありますか?

豊本:DX推進という新たな領域に取り組む中で、今は毎日が勉強です。直近の目標は、IT関連の知識を身に着けることですが、ゆくゆくはデジタルを活用した新規事業の立ち上げに携わりたいですね。

:現在の部署はオリックスグループの基幹システムに触れることができるので、この領域への理解を深めて、いつかはグループ全体のデジタル面での効率化に貢献したいですね。

吉村:オリックス不動産に出向して今年で3年目となり、現在は自社開発の物流施設にテナントを誘致するリーシング業務を担当していますが、将来的には土地の購入から開発、リーシングまで一貫して経験を積み、不動産に関する一連の業務を行えるようになりたいです。

大坪:社会課題に真摯に向き合うことが企業に求められていると感じます。例えば、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すことが宣言されていますが、オリックスグループも事業を通してこの領域に貢献していくことが急務となっています。グループ社員の一人として、この課題に対して、チャレンジしていきたいです。

浜田:社会課題や業界動向を捉えながら、それぞれの社員が自身のキャリアを主体的に描いていく。まさにCultureの「変化にチャンスを見出す」「挑戦をおもしろがる」を体現していますね。

浜田さんは、「日本の企業は部門を跨いだコミュニケーションが取りづらいのが一般的。シームレスに連携することが当たり前の文化として浸透している企業は少ないが、オリックスグループは自然とコミュニケーションが取れるすばらしい土壌がある。」といいます。

組織を超えて一つのゴールに向かい、それぞれの専門性を発揮して解決策を探っていく——
その根底には、「世の中がよりよい方向に進むきっかけとなる、“未来をひらくインパクト”を生み出す」というオリックスグループの存在意義(Purpose)があります。

「ORIX Group Purpose & Culture」について

Purposeは、オリックスグループの社会における存在意義であり、私たちのすべての活動の根幹となるものです。
Cultureは、Purposeを実現するために、世界中のオリックスグループ社員が大切にする共通の価値観です。

オリックスグループは、これからも多様な視点や専門性、バックグラウンドをもつ社員が連携し、“未来をひらくインパクト”を生み出し続けていきます。

ORIX Group Purpose & Culture

持続的な成長を支える人材戦略

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