ニュースリリース

ポジティブ・インパクト・ファイナンスを初実行
~企業活動を通じた成果指標の設定・達成を支援し、SDGsに貢献~

2023年12月25日

オリックス銀行株式会社

 オリックス銀行株式会社(本社:東京都港区、社長:錦織 雄一)は、本日、株式会社And Doホールディングスに対し、ポジティブ・インパクト・ファイナンス(以下、「PIF」)を実行しましたので、お知らせします。PIFの実行は、当社として初めての取り組みとなります。

 PIFとは、企業活動が経済・環境・社会の3つの側面にもたらすインパクトを包括的に分析・評価し、ポジティブな影響の増大およびネガティブな影響の低減を支援する融資手法です。金融機関は、融資先となる企業の事業活動を分析し、達成すべき業績評価指標(KPI)の設定と施策の策定を支援するとともに、達成状況を継続的にモニタリングします。
 本取組において、当社はAnd Doホールディングスに対し、住みよい街づくりや環境負荷の低減、同社内の働きやすい環境づくりなどにつながる4つの業績評価目標(KPI)と、目標達成に向けた具体的な施策を設定しました。なお、本PIFおよび当社のPIFの実施体制について、株式会社格付投資情報センター(R&I)より、国連環境計画金融イニシアティブのポジティブ・インパクト金融原則に適合していることの第三者意見を取得しています。

 当社は、これまでにグリーンローン※1やサステナビリティ・リンク・ローン※2など、ESG(環境・社会・企業統治)やSDGs(持続可能な開発目標)などを考慮した融資に取り組んできました。今後も、持続可能な社会の実現につながる企業活動を後押しするファイナンスを推進し、社会課題の解決に貢献します。

※1 2021年8月19日付プレスリリース「当社初、メガソーラーへ「グリーンローン」を提供」PDF文書を開きます。[186KB]
※2 2023年7月3日付プレスリリース「初のサステナビリティ・リンク・ローンを実行」PDF文書を開きます。[255KB]

■本ポジティブ・インパクト・ファイナンス概要
企業名(借入人) 株式会社And Doホールディングス
融資金額 10億円
融資期間 4年
■本PIFにおけるインパクトの評価と設定したKPI
コア・インパクト (A)パートナーシップの活用により不動産を通じて、人々に安心感を醸成し、利便性を向上させること
インパクト領域 「住居」「包摂的で健全な経済」
ポジティブ/ネガティブ ポジティブ・インパクトの増大
取組、施策等 「ハウスドゥ」ブランドによるFCの全国展開を進め、ノウハウ(集客戦略、IT戦略、教育研修、モチベーションアップ戦略等)やDO NETWORK等のシステム提供、時代に即したソリューションの提供により、異業種含めた不動産業への新規参入を促進。不動産情報のオープン化を進め、地方圏における不動産流通市場の活性化を図る。
業績評価指標
(KPI)
●2025年6月期にFCの店舗を865店舗とする。
(2023年9月時点 696店舗)
●不動産情報のオープン化を推進し「不動産コンビニ」構想の実現に向けて、国内1,000店舗を目指す。
関連するSDGs
コア・インパクト (B)ハウス・リースバックおよびリバースモーゲージを通じた高齢者が保有する不動産の有効活用。高齢者のQuality of Lifeの向上
インパクト領域 「住居」「包摂的で健全な経済」
ポジティブ/ネガティブ ポジティブ・インパクトの増大、ネガティブ・インパクトの低減
取組、施策等
  • ハウス・リースバック事業の展開により、高齢者等が自宅を売却して資金を得た後も、愛着のある住居や地域で住み続けることを可能とする。
  • リバースモーゲージの展開により、高齢者等が老後資金を確保し、「生活の質」の維持向上が図られるだけでなく、住宅ローンを含めた多重債務の借りかえや相続問題の解決(代償金支払い)等で、高齢者を精神的な負担から解放し、「生活の質」の向上につなげる。
  • 65歳以上の単身者向けのサービスとして定期訪問を行う「みまもりDo」や、毎日電話をかける「安心コールサービス」などの提供も行っており、高齢者の方が安心して住み続けられる環境を提供する。
業績評価指標
(KPI)
●ハウス・リースバック物件の年間仕入れ契約件数を2025年6月期1,440件(月120件)とするほか、中期的に月間150件ペースを目指す。(2023年6月期 922件)
●リバースモーゲージの保証提携先数を2025年6月末に100金融機関とする。(2023年6月末時点 46先)
●リバースモーゲージの保証残高を2025年6月末に506億円とする。(2023年6月末時点 131.69億円)
関連するSDGs
コア・インパクト (C)環境負荷の低減
インパクト領域 「資源効率・安全性」
ポジティブ/ネガティブ ネガティブ・インパクトの低減
取組、施策等 中古買い取り再販事業では、新たに住宅を建築するのではなく既存のストックを活用してリフォームすることで環境問題につなげるとともに、若年層でも比較的安価で綺麗な物件の購入が可能となることで空き家発生の抑制にも貢献する。
業績評価指標
(KPI)
●空き家問題の解決と資源消費の抑制に向けて、中古買い取り再販事業の売り上げをローン利用期間中に段階的に増加させる。
関連するSDGs
コア・インパクト (D)ダイバーシティ&インクルージョンと働きやすい環境づくり
インパクト領域 「雇用」
ポジティブ/ネガティブ ポジティブ・インパクトの増大
取組、施策等 「女性活躍推進法」に基づき、今後も継続して、女性の個性と能力が発揮され、家庭生活や仕事が両立できるよう環境整備を行い、また、女性自身の意思が尊重されるよう豊かで活量のある会社の実現を目指して女性の活躍を推進する。
社員がそれぞれのライフステージにおいて豊かな人生を送り、仕事において最大限の能力を発揮できる環境の整備を促進し、仕事と育児や介護の両立支援だけではなく、それをサポートする周囲の社員双方にとって働きやすい職場環境や制度を導入する。
業績評価指標
(KPI)
●管理職に占める女性の割合を2025年6月末までに20%以上とする。(2023年6月末 12.0%)
●営業部門の男性社員の育児休暇取得率を2025年6月期まで7%以上を維持する。(2023年6月期 全社員13.3%)
関連するSDGs

■ポジティブ・インパクト・ファイナンス評価書(全文)
https://www.orixbank.co.jp/aboutus/sustainability/impactfinance/pdf/231225_report.pdfPDF文書を開きます。[2.89MB]

お問い合わせ先

オリックス銀行株式会社 経営企画部 TEL:03-6722-3630

このリリースのPDF版を見る

2023年のニュースリリース一覧へ

ページの先頭へ

ページの先頭へ