ニュースリリース
パキスタンのイスラム金融会社を買収
~日系企業初、イスラム信託金融(ムダラバ)に参入~
2016年07月13日
オリックス株式会社(本社:東京都港区、社長:井上 亮)は、パキスタンの現地法人ORIX Leasing Pakistan Limited.(本社:パキスタン・カラチ、CEO:Shaheen Amin、以下「OLP」)が、このたび、同国のイスラム信託金融運用会社およびリース会社を買収しましたので、お知らせします。
OLPは、大手上場イスラム信託金融事業者「Standard Chartered Modaraba(以下「SCM」)」の運用会社Standard Chartered Services of Pakistan Ltd.(以下「SCSP」)、および大手上場リース会社Standard Chartered Leasing Ltd.(以下「SCLL」)の全ての発行済み株式を取得し、SCLLを吸収合併しました。
オリックスは、1986年に政府系金融機関などと合弁でパキスタン初のリース会社としてOLPを設立し、機械設備や自動車のリース事業を展開しています。OLPは、1988年にカラチ、ラホール、イスラマバードの各証券取引所に上場し、現在ではパキスタン最大手のリース会社として市場を牽引しています。
本件買収により、パキスタンでのリース事業をさらに拡大するとともに、オリックスグループとして初めてムダラバ(Modaraba)事業に参入します。ムダラバとは、日本における上場投資信託に似たイスラム金融の一つで、集めた資金を事業者が投資・運用し、その収益を出資者に配当するものです。今後、SCMを通じてイジャーラ(Ijarah:イスラム金融式リース)やムラバハ(Murabaha:トレードファイナンス)など、さまざまなスキームでのイスラム金融の提供が可能となり、高まるイスラム金融ニーズに対応することができます。
SCLLは、1993年に設立され、OLPと同様に3つの証券取引所に上場するパキスタン第2位のリース会社です。SCMは、1987年に設立されたパキスタン大手のイスラム信託金融で、カラチ、ラホールの各証券取引所に上場し、主にプラントや機械、自動車を対象としたイジャーラなどの金融資産で構成されています。
パキスタンは、2016年度のGDP成長率目標を4.7%とする経済成長国であり、今後も経済の伸張に伴い金融市場のさらなる拡大が期待されます。
オリックスは、80年代にイスラム圏であるパキスタンに進出して以来、リース事業のノウハウの起点として、オマーン、エジプト、サウジアラビア、アラブ首長国連邦に現地法人を設立し、リース事業を展開しています。これまでに培ったアジア・中東地域でのネットワークを生かし、今後もさらなる金融サービス事業の拡大および多角化を目指してまいります。
会社名 | Standard Chartered Services of Pakistan Ltd |
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設立 | 1987年 |
事業内容 | イスラム信託金融SCMの運用 |
会社名 | Standard Chartered Modaraba |
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上場 | パキスタン証券取引所 |
設立 | 1987年 |
事業内容 | イスラム信託金融(ムダラバ) |
総資産 | 約52億ルピー(約50億円(*1))(2015年6月末時点) |
ホームページ | http://modaraba.standardchartered.com/ |
会社名 | Standard Chartered Leasing Ltd. |
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上場 | パキスタン証券取引所 |
設立 | 1993年 |
事業内容 | リース |
総資産 | 約52億ルピー(約50億円(*1))(2015年6月末時点) |
拠点数 | 4カ所 |
- パキスタンルピー≒0.97円(2016年6月28日現在)
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