ニュースリリース
兵庫県養父(やぶ)市で完全人工光型植物工場※1を開設
~養父(やぶ)市において初の産官学連携の取り組みにより、リーフレタスなどを栽培~
2013年09月17日
オリックス不動産株式会社(本社:東京都港区、社長:山谷佳之、以下「オリックス不動産」)は、兵庫県養父(やぶ)市でリーフレタスなどを栽培する完全人工光型植物工場を開設しますのでお知らせします。
今回の取り組みは、兵庫県養父(やぶ)市から廃校となった旧南谷小学校を賃借し、体育館内に完全人工光型植物工場を建設、運営し、リーフレタス(非結球レタス※2)を栽培します。過疎地域の人口減少などの問題に対し地域活性化の観点で支援や研究を行っている、関西学院大学総合政策学部の提唱をきっかけとし、廃校の有効活用を積極的に推進している養父(やぶ)市の支援、協力による産官学連携の取り組みです。廃校を有効活用することで、過疎化する地方に新たな雇用を生み、活性化が図られます。なお、養父(やぶ)市においては初めての産官学連携事業となります。また、栽培、設備ノウハウは、30年にわたり植物工場の研究、開発実績を誇る株式会社森久エンジニアリング(兵庫県神戸市)等との事業協力により提供されます。
完全人工光型植物工場でのリーフレタス栽培は、外気を遮断し無農薬での栽培が可能で、異物混入のリスクが少なく、季節や天候などの影響を受けにくいことが特徴です。このため、洗浄工程コストが削減でき、環境への負荷の低減や、栄養価を保つメリットがあります。また、連作障害の心配がないことから、多段(8段)栽培により高効率で安定的な生産ができ、栽培事業開始後、半年で1日あたり約3,000株、年間約100万株(84トン)の生産体制を目指します。販売に関しては、地元企業の協力のもと流通します。また、食品スーパーや外食産業など、オリックスグループの全国支店ネットワークを活用した取り引き先の開拓を予定しており、オリックスグループが運営する宿泊施設でも提供します。
日本の非結球レタス生産量は約5万トンで、そのうち植物工場で収穫される非結球レタスのシェアは約2,500トン (約5%)です。昨今の農業従事者の高齢化や後継者不足によりレタスの生産量は今後減少が懸念されております。また、近年の異常気象を受けたレタス価格の高騰やPM2.5などの影響により食の安全性も不安視されていることから、外食産業などからは季節や天候などの影響を受けない安定価格、安定供給による調達ニーズが高まっています。
オリックス不動産は今回の取り組みにより、安心・安全でおいしい野菜の生産と、安定供給を目指してまいります。
※1 人工光を使用し、無菌に近い状態で栽培を行う工場。季節や天候などに左右されにくく、安定的に無農薬栽培が可能。植物工場は、設備方式により「完全人工光型」と「太陽光利用型」の2種類に大別される。
※2 植物の葉が重なりあって球のようになっていないレタス。通常のレタスは結球レタスと呼ぶ。
所在地 | 兵庫県養父市大屋町門野地内(旧南谷小学校) |
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体育館床面積 | 約482m2(約146坪) |
構造・規模 | 鉄骨造/地上2階建 |
栽培方法 | 完全人工光型植物工場 (小面積で高収穫、無農薬栽培、蛍光灯を光源とした 株式会社森久エンジニアリングの反射板特許技術を使用) |
栽培棚数 | 11列 8段式 高さ7m |
生産品目 | リーフレタス |
事業協力 | 株式会社森久エンジニアリング (兵庫県神戸市、植物工場トータルエンジニアリング)等 |
工事着工 | 2013年11月予定 |
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工事完了・栽培テスト開始 | 2014年3月予定 |
栽培開始 | 2014年6月予定 |
【完全人工光型植物工場開設地 位置図】

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