既存の業務プロセスを捨てずにクラウド技術を導入するためには

[Publisher] TechRadar

この記事はTechRadarのStephen Cunninghamが執筆し、Industry Dive Content Marketplaceを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。 

イノベーションは、あらゆる企業、特に安定した大企業が成功し続けるために欠かせないものです。マッキンゼー社によれば、世界で最も革新的な上場企業50社は、自社の中心的価値としてイノベーションを挙げる割合が、他の企業の3倍も高くなっています。一方、ボストン・コンサルティング・グループ社が実施した調査によれば、企業の成功に不可欠とされるイノベーションの実現に向けた準備が十分に整っている企業は、わずか20%に過ぎませんでした。

現代の働き方をサポート

仕事の世界は変化しています。顧客や取引先はあらゆる場所に存在し、あらゆるデバイスで、あらゆるチャネルを使って連絡が来る可能性があるため、どこにいても仕事ができる必要があるのです。こうした新しい世界では、従業員はモバイルワーカーになる必要があります。例えば、オフィスと自宅の両方で仕事をする「ハイブリッドワーカー」のように。彼らは、移動中に仕事をしたり、電話やビデオ会議をデバイス間で引き継いだりできる選択肢を必要としています。生産性を維持するには、より優れたツールが欠かせません。

こうした新しい働き方をサポートするイノベーションに関して、多くの企業はクラウド経由で提供される新しい機能が役に立つことを理解しています。デジタルチャネル、分析機能、AI、そして自動化は、企業がビジネスで優れた成果を上げるために活用できる主要なテクノロジーですが、クラウド上でしかアクセスすることができません。数十年前のオンプレミスシステム(自社内でデータを管理・運用するシステム)を利用している多くの企業にとって、こうした状況は何を意味するのでしょうか。既存の業務プロセスを廃止することなく、クラウドベースの技術革新の恩恵を受けることはできるのでしょうか。

業務プロセスを廃止させないイノベーションは実現可能か?

イノベーションは、さまざまな形で実現できるものです。非常に画期的な新技術や、今までにない新しいビジネスモデルである必要はありません。最高のイノベーションとは、たいていの場合、新しい手法やアイデア、製品を導入しつつも、すでに確立されたものに変更を加えることでもたらされます。また、顧客サービスのアップグレードや製品への新機能追加など、簡単な方法でも実現できます。企業の40%が、社内で最適化の機会を探るところからイノベーションのプロセスを始めたというデロイト社の報告は、注目に値します。

「業務プロセスを廃止させないイノベーション」は可能です。新しいものを求めて、古いものを捨て去る必要はありません。それよりも、顧客もしくは従業員、またはその両方にとって、日々の仕事や生活に付加価値がもたらされるようなシンプルなイノベーションを探しましょう。

ハイブリッドクラウドを組み合わせたオプション

多くの企業は、クラウドベースの新機能からどれだけ多くのメリットが得られるかを認識しています。しかし、既存のオンプレミスシステムから移行する準備は、まだできていないかもしれません。既存のオンプレミスシステムは、他のフレームワークと密接に連携している可能性が高いからです。かといって、技術革新の名の下にこれまでの投資を放棄する必要はありません。既存の業務プロセスの安定性を損なうことなく、クラウドのメリットを活用する最適な方法は、ハイブリッドクラウドを利用してイノベーションを組み合わせることです。

例えば、イノベーションの実現に向けた小さなステップとして、音声のみのカスタマーサービスを新たなデジタルチャネルで強化することで顧客が連絡をとりやすくしたり、分析機能を追加して顧客の要望をより深く理解し、顧客体験の改善につなげたりすることが考えられます。とりわけAIは、あらゆる場所で仕事ができる世界において、仕事の進め方を改善して生産性を高める点で、独自のメリットを提供します。企業は、ハイブリッド構成を採用することで、オンプレミスシステムを利用しながらクラウドのコミュニケーション機能を活用できるようになります。音声や映像を、オンプレミスシステムからクラウドホストのテクノロジーに送信してリアルタイムで処理し、AIで音質や画質を高めてオンプレミスに戻すといった方法は、その一例です。

AIは、顧客体験の改善を通じて成果を高めるのに役立ちます。例えば、AIベースのバックグラウンドノイズ除去機能は、リアルタイムの音声や録音された音声を聴く際、全員の声をクリアに聞こえるようにしてくれるため、正確な書き起こしが可能になります。AIを使ったバーチャル背景は、会議やプレゼンテーションに最適な環境がない従業員に、仕事に適した背景を提供してくれます。また、AIを利用した没入感の高いプレゼンテーションは、自宅やオフィスなどあらゆる場所で、共有画面を通じて魅力的なバーチャル体験を作り出すのに役立ちます。このようなテクノロジーは、プレゼンターの姿をプレゼン資料の上に重ねて表示するため、講演や講義のようなスマートでシームレスな視聴体験が提供されるのです。プレゼンターは、PDF、パワーポイントのプレゼンテーション、データの分析結果などを共有できます。

自社のペースに合わせたイノベーションを

企業が成功するには、常に前進を続けながら新たなチャンスを求め、さまざまなアプローチを試してみる必要があります。ただし、新しいアイデアの採用によって既存の事業運営を混乱させてはいけません。自社のビジネスニーズに適したペースで取り組みを進める必要があるのです。自社のテクノロジーが、自社に必要な機能を提供できるほど成熟していないのであれば、それを可能にするテクノロジーを提供してくれるパートナーと提携する必要があります。

ハイブリッドクラウドは、企業各社、特に安定した大企業に対して、イノベーションモデルを提供します。それは、既存業務の安定性を確保しながら新たな価値を引き出し、クラウドを通じてポジティブな成果を生み出すもの。つまりクラウドテクノロジーへの道を、自社のペースに合わせた形で提供してくれるパートナーを選ぶことが重要です。

法人のお客さま向け事業・サービス

産業/ICT機器関連事業・サービス

法人金融事業・サービス

環境エネルギー事業・サービス

ページの先頭へ

ページの先頭へ