リモートで働く社員同士の心の距離を縮めるには?

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この記事はInc.のMelissa Angellが執筆し、Industry Dive Content Marketplaceを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。

リモートワークには数多くの利点があります。これまで通勤に充てていた時間を有効活用できるようになったというのもその例でしょう。ただ、大きなデメリットが生じることもあります。仕事について、指導や助言を直接受けられる機会が少なくなり、振り返りの機会が減ってしまうかもしれません。また新たな研究によると、在宅勤務は同僚とのつながりを感じにくいとされています。

アメリカのピュー・リサーチ・センターが最近行った調査では、回答者の60%が在宅勤務により同僚との関係が希薄になったと答えました。逆に同僚との関係が縮まったと答えた人は4%、変わらないと答えた人は36%でした。2022年1月末に行われたこの調査では、1万人以上の回答が集まりました。

こうした孤独感は、ときに社員にとっての不満の種になります。そのため、企業は従業員の様子を気にかけたり、親睦を深める機会を十分に確保したりと、職場の魅力を高めるための取り組みを進める必要があるでしょう。

その必要性は、出社が再開したとしてもなくなりません。特に今は、リモートワークに代わり、出社と在宅を組み合わせたハイブリッド勤務が増えています。デロイト社でプリンシパルを務め、同社の調査報告書である「Global Future of Work」の取りまとめも行うスティーブ・ハットフィールド氏は、従業員同士の関係を強化するために企業が導入できる方法を次のとおり紹介しています。

会議の条件を決める

ハイブリッド勤務を導入している場合は、出社の人も在宅勤務の人も、全員をスクリーンに映し出すオンライン会議を設けて、すべての従業員が参加していると感じられるようにしましょう。誰か1名が積極的に話し、他の人が発言するタイミングをつかめないような気まずい状態を避けることができます。

従業員への気配りを忘れない

社員の様子を気にかける時間を惜しまず、声を聞くようにします。仕事の進め方や、チームで業務を行う際に求められる意識について、求めることを改めて共有するのも良いでしょう。周囲に気を配り、チームの個性を理解すれば、お互いに声を掛け合う環境を育むことにもつながります。

バディ制度を確立する

「バディ制度」とも呼ばれるメンター制度は、普段は交流しない、あるいは毎日は交流しない同僚や先輩、上司とつながる機会を従業員に提供するものです。特に新入社員に効果があります。

仕事以外のミーティングの場を作る

従業員同士が気軽にオンラインで集まり、仕事以外の話をするランチ会やお酒を飲む会を設定するのもよいでしょう。ミールキット(料理に必要な食材とレシピがまとまったもの)を事前に送るなど、参加者全員が共有できるものを準備しておくとなお良いです。ただ、やりすぎには注意です。たとえ交流が目的あっても、Zoomミーティングへの参加を何度も強制されたくないという人はいるはず。相手がどう思っているか分からない時は、従業員に直接聞いて意見をもらいましょう。

こうした取り組みの効果に懐疑的な人もいるかもしれませんが、データはうそをつきません。ハットフィールド氏は、ハーバード・ビジネス・スクールが2021年に行ったオンライン雑談に関する研究を取り上げています。その研究によると、リモートインターンに参加した学生のうち社内のオンラインイベントに参加した人は、参加していない人よりも成績が良く、正社員採用の声がかかる傾向が高いことが明らかになりました。

「オンライン/オフラインの職場の両方に、改善できることがあると認識することがまず重要です。オンラインとオフラインを統合すればいい、という単純な話ではないのです」とハットフィールド氏は述べました。

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