出社か在宅か。「ハイブリッド」が主流?アメリカの職場事情

[Publisher] CFO Dive

この記事はCFO DiveのRobert Freedmanが執筆し、Industry Dive Content Marketplaceを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。

コロナ禍が始まった直後、Facebookが自社の従業員に対して行ったアンケートでは80%がリモートワークを希望していました。ところがその半年後に同じ調査を行うと回答は逆転し、80%が出社を希望または少なくとも出社と在宅のハイブリッド勤務がいいと答えたそうです。

商業不動産テクノロジー企業Raise社のCEOであるジャスティン・ベデカー氏は、SaaStrが配信するウェブキャストの中で、このようにコロナ禍が長引くにつれ、人々の考えの変化は他の企業でも見られると語りました。

「これからの時代はハイブリッドです」とベデカー氏は言います。同社では、新型コロナウィルス感染拡大に伴う規制が緩和される中で、従業員の出社を再開しようとする企業への支援を行っています。

出社方針を組み合わせる

出社再開に向けたアプローチはいくつかありますが、多くの企業では、在宅と出社を柔軟に組み合わせたハイブリッド型の中でも、特に一般的な二つのパターンのいずれかを採用しています。一つはオフィス出社を中心とする形です。拠点を作ってそこを中心に採用活動を行い、リモートで働く従業員も週に数日は出社します。この方法を採用している企業としては、Adobeが挙げられます。

もう一つは、リモートワークを中心とする形です。従業員はリモートで働きますが、自宅近くにカフェのような拠点があり、行きたい時に行けるようになっています。Coinbase、Shopify、Brexなどがこうしたアプローチを取っています。

また、ベデカー氏が「ハイブリッドフレックス型」と呼ぶスタイルもよく使われています。これは個人やチームの業務の性質に基づき、オフィス勤務を中心とする人々と在宅勤務を中心とする人々がいるというものです。大企業だとFacebook、Twitter、Microsoftがこのパターンを採用しています。

さらに、コロナ禍以前のオフィス勤務を第一とする方針を、再現しようとするパターンもあります。

「2019年と同じような状態を求めている企業も存在するのです」とベデカー氏は言います。

コストも検討すべき要素ですが、企業戦略の推進は従業員の希望を根底に置くべきです。

「共感という言葉が何度も再認識されています」とRaise社の社長であるフェリペ・ゴメス=クラウス氏は言います。「なぜオフィスが必要なのでしょうか。なぜ人々の体験を大切にするのでしょうか。その中でオフィスが果たす役割は何でしょうか」。

考え方は常に進化する

どのような答えに辿り着くにしても、時とともにその答えも変化するものだと考えておくべきだとゴメス=クラウス氏は指摘します。働く場所に関する方針が例外なく一律にすべての従業員に適用される時代は、恐らく終わりを迎えました。従業員のニーズに応えようとする企業は、定期的に従業員の意見を聞き、その時々の状況に応じて変更を加えていく必要があるのです。

リモートワークが丸2年以上続いた今、従業員の多くは毎日でないにしろ、人との交流のために出社を再開したい人も出てきています。会社としても、従業員に部分的にでもオフィスに戻ってきてもらうことは、ビジネスの観点で意味があります。

6万人の従業員を対象に行ったMicrosoftの調査によると、リモートワークによって生産性が下がることはなかった一方でサイロ化が進み、ごく身近なチーム以外の従業員との関わりが減ったことが明らかになりました。それは好ましくないことだとゴメス=クラウス氏は指摘します。

「チームやミッション、拠点は常に変化します」と彼は言います。「それらを連動させることができなければ企業に所属することの面白みがなくなりますし、企業としての理念や社会的責任を果たす能力も落ちてしまいます。知らない人だらけの環境で働きたいと、誰が思うでしょうか?」

必要なスペースの変化

オフィスへの出社再開に関する最適解は、「自分にとって何が適切か」に対する従業員の移り変わる考え方を敏感に捉えることでしょう。

Raise社はサンフランシスコに本拠を置いていますが、コロナ禍が始まった当初、同社は各主要オフィスのテナント契約を終了させました。その数カ月後、同社にとって必要なスペースについてよく把握してから、新たな契約を結びました。

「ロサンゼルスではチームが急拡大しており、早く出社を再開してもらわなければ、と思っていました。そこで、WeWorkで月単位の契約をすることにしました」とベデカー氏は言います。「新しい場所に慣れる柔軟性が当社にはあったので、コロナ禍の最中にそのオフィスへ入居しました。当時WeWorkのオフィスはほぼ空っぽでしたが、今では占有率は73%になっています」。

同社はシリコンバレーの拠点など、他の地域でも柔軟なスペースを作り上げました。「当社のオフィスアクセス計画の一環で、レンタルオフィスのリージャスを利用しはじめました」とベデカー氏。「従業員の中には、家では仕事ができないという人もいました。そこで、われわれの企業文化とブランドの観点で当社にふさわしい場所を見つけられる目途が立つまで、リージャスを利用したのです。短期契約でもオフィス家具が揃っていたので、10万ドル(約1100万円)以上を節約できました。スペースのレイアウトは、一人に1台デスクがあるわけではなく、完全に共用でした」。

最終的にどのような手段を選ぶにしても、コロナ禍に伴う規制が緩和されたからといって時期尚早に従業員に出社を強制するのはよくありません。全員が出社再開を望んでいるわけではないからです。

ベデカー氏は、商業不動産データ企業のCoStar社が行った調査結果を共有しています。これによると、特に人との交流の観点から、オフィス出社の再開については人によって意見が大きく分かれ、36%が大賛成、36%が賛成、16%が反対、12%が大反対であることが明らかになったようです。

「やはり、人との交流に関する不安が大きいのだと思います」と彼は述べました。

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