コロナ禍を乗り越えるヒントはインクルージョンの強化にあり

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[Publisher] HR Dive

この記事はHR DiveのSheryl Estradaが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。

ポイント

  • マッキンゼー・アンド・カンパニーが2020年5月19日に発表したリポート「Diversity Wins: How Inclusion Matters(多様性の勝利:インクルージョンの重要性)」によると、企業やチームにおいて民族や性別などの多様性を強化する意義は「かつてないほどに高まっている」ことが明らかになった。
  • リポートは米国を含む15カ国・1000社以上のデータをもとにした2019年時点の調査結果で、経営層の女性比率の高さで上位25%に入る企業は、下位の25%と比べて平均以上の収益性がある可能性が25%高く、2014年の15%、2017年の21%から増加。また経営陣に30%以上の女性がいる企業は、女性比率が低い企業の収益性を上回る確率が高く、同様に人材の民族的・文化的な多様化が進んでいる上位25%の企業の収益性も、下位25%の企業を上回る可能性が36%高かった。
  • 経営層の人材多様性の向上は、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)に対して計画的に取り組み、特にインクルージョンに重きを置いている企業に多く見られた。また従業員のオンラインアンケートを分析したところ、インクルージョンに関する評価は社内調査よりも率直なものだったという。マッキンゼーは「調査により、D&I先進企業とそうでない企業の間には大きなギャップがあり、その差は広がる一方であることが分かった」と評価し、「分析した企業のうち3分の1はこの数年で経営層の多様性を確実に推進していますが、大多数はほとんど、あるいはまったく進展を見せておらず、中には後退している企業もあった」と述べた

マッキンゼーの調査からも、今や企業は「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(帰属意識)」(DEI)に無関心ではいられないことが明らかになっています。リポートはコロナ禍前に収集した情報に基づいているものの、同社は経営者と対話する中でDEIの重要性が一層高まっていくと認識したそうです。

「この困難な状況下ではD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の強化は後回しになりがちですが、そうすると多くの企業がこの数年で苦労しながら進めてきた努力や成果が覆される可能性があります」とマッキンゼーは指摘しました。「しかしリポートが示すように、D&Iは業績に大きく寄与するもの。多様な人材を歓迎しさまざまな視点を受け入れられるリーダーがいる企業は、コロナ禍でも力強く前進できるのです」

リポートには企業への提言として、D&Iに関するリーダーシップの説明責任や取り組みの強化、公平性と透明性をもった平等な機会の提供、マイノリティーの人々に対しての偏見を感じさせる言動への対処、多様性を明確に支持することによる帰属意識の醸成などが挙げられています。

業界の専門家によると、職場における帰属意識(インクルージョン)はコロナ禍でも強化できるそうです。例えば、人材管理ソフトウエアを提供する米国のWorkhumanで人事担当シニアディレクターを務めるサラ・ハミルトン氏は、リモートワークによって従業員が職場への帰属意識を実感する機会が増えたといいます。

「より包括的かつオープンで、人を温かく歓迎する環境づくりが自然と強化されました。そのおかげか従業員は職場でありのままの自分を出せるようになってきており、これは私にとって新鮮で励みになる出来事でした」とハミルトン氏は述べました。ハミルトン氏はさらに、従業員にとって何が重要かを調査するために自社で開発した「Moodtracker」というツールを使用し、彼らがその時に置かれている状況で必要なものを提供できるようにしていると説明しました。

ランスタッド・エンタープライズ・グループでグローバルタレントマーケティング担当バイスプレジデントを務めるフランチェスカ・カンパラニ氏はあるウェビナーの中で、企業は危機の中でもD&Iを推進することで多様な人材を保持できると説明し、「D&Iに本気なら、今こそ輝けるチャンスです」と語りました。

サステナビリティ

 

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