在宅勤務環境を快適にする「プロップテック」

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[Publisher] Smart Cities Dive

編集者注:この記事は、Parity Inc.のCEO兼共同創業者ブラッド・ピルグリム氏の寄稿記事です。

この記事はSmart Cities DiveのBrad Pilgrimが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。

新型コロナウイルス感染症は生活のあらゆる場面に影響を与えました。医療はもちろんのこと、ソーシャルディスタンスという概念の普及、実店舗を中心とした小売り店舗での売買のあり方、さらには雇用、家計まで。影響の範囲は実に多岐にわたります。

しかし他にも、目を向けるべき重大な変化が起きているのではないでしょうか。

アメリカでは、2020年4月時点で62%が在宅で働いており、その結果として家庭からの温室効果ガス排出量が増加しています。このように生活パターンの変化は、世界規模でのエネルギー消費にまで影響が及びます。そして、家主や不動産オーナー、大規模な集合住宅の管理者にも波及します。

アフターコロナにおいても不動産の収益性や入居者の満足度を維持するために、不動産管理テクノロジーに注目が集まっています。

不動産管理の効率性を高めるために活用される人工知能(AI)や情報技術(IT)などのスマートテクノロジーは、特に「プロップテック(プロパティ・テクノロジー)」と呼ばれます。プロップテックは、従来のような人の手による管理に替わる新たなアプローチとして、マンションのエネルギー管理システムを最新化し、エネルギー使用や温度管理を実現します。

不動産の管理者は、AIやITなどのプロップテックを導入することで、建物全体の現状を把握できるようになります。これにより管理コストを30~50%削減できるほか、建物内での作業効率向上も期待できます。

2020年3月に行われた最高財務責任者(CFO)など、企業財務に関わるリーダーを対象にした調査によると、「従業員にコロナ後も正社員として在宅勤務を続けてほしい」という人は、回答者の74%に上りました。仕事部屋を借りる人が増える中、プロップテックを導入して室内環境を最適に保つのは、借り手と貸し手の両方にとって良策と言えるでしょう。

建物間の各種センサーなどを相互に接続するスマートテクノロジーを活用すれば、家庭の仕事部屋でも従来のオフィスと同じような環境を作ることもできます。建物の随所に取り付けられたセンサーによって、廊下の温度や湿度、CO2濃度などの建物内環境をモニターできるのです。

特にCO2濃度の測定や管理は、従業員の健康全般や記憶能力に関わり、生産効率のためにも重要です。そのためオフィスでは、理想的な室内の快適性を保つため、CO2濃度を350~1000ppmの範囲に収めるよう推奨基準値が定められています。

住居も同じです。室内CO2濃度が上昇すると、健康に支障をきたす恐れがあります。

プロップテックの活用事例

センサーが集めた建物の環境に関するさまざまなデータは、クラウドに送られます。そこで、さまざまな条件(CO2濃度が高すぎるなど)に基づき、その建物にとって最適な空調設定が計算され、建物の管理設備が自動で調節されます。こうして、可能な限り最適な室内環境が作られます。

クラウドを通じて設定が自動で調節される仕組みは、ごくシンプルな自動化システムを導入するだけで実現できます。建物内での作業は通常1カ月以内で済み、入居者に迷惑がかかることはほぼありません。

また、建物の運営状況を手動で管理することは、非効率で非現実的であることは言うまでもありません。テクノロジーの活用によりシステムの制御やデータ収集を自動化し、不動産管理者へ遠隔地から送信し、建物内の状態を常に把握できるようにすることは、不動産を円滑に運営するためにも、入居者のニーズに効率よく応えるためにも重要となります。

不動産管理企業が「入居者」の満足のためにテクノロジー投資することは、管理コストを削減することにもなると言えるでしょう。

プロップテックは建物の運営状況を全体的に可視化し、入居者のために改善すべき非効率な点や、コスト削減のポイントを全体の中から特定するのに役立ちます。それにより不動産管理者は、建物そのものについても入居者の満足度についても改善できるようになるのです。

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