IKEA で買い取り再販制度が始まる~サーキュラー・エコノミーを社会の主流にできるか~

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[Publisher] The Guardian

この記事はThe GuardianのSarah Butlerが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。

スウェーデン発祥の家具ブランドIKEAが、自社ブランド家具の買い取り再販を始めました。IKEAでは、販売した商品を廃棄せずに再利用やリサイクル、修理を行うサーキュラー・エコノミーに移行すると宣言しています。

食器棚や本箱、棚の材料、小さなテーブルやダイニングテーブル、オフィス用の棚、机、椅子、張り布のないスツールなど、IKEAで購入したものなら何でも、オンラインで申請し、IKEAに買い取りを依頼できます。リサイクル品を買う顧客は、組み立て用のドライバーを探し回る必要がなく、すべて組み立てられた状態のまま購入できます。

商品をリサイクルに回した顧客には、店内で使える買い物券が配られます。買い物券は、リサイクル品の状態に応じて計算され、もとの価格の最大50%が還元されます。中古品の家具はIKEA店内の専用エリアや、オンラインマーケットプレイスのGumtreeで販売されます。

IKEA UK & Irelandのサステナビリティ担当マネジャーを務めるフゲ・サビョンセン氏は、リサイクルが社会的に広まる中で、IKEAの顧客からもリサイクルを求める声が寄せられたといいます。

「どの小売企業も、リサイクルというテーマを真剣に捉え、常に自社のこととして考えなければならないのではないのでしょうか 。リサイクルというテーマで、顧客と力を合わせようとしない企業は、顧客が真に求めるサービスやニーズに応えていないと言えると我々は考えています」と同氏は指摘します。

「当社は、商品が捨てられてしまう従来モデルからの脱却に向けて顧客と協働し、健全でサステナブルな生活を支えています」。

近年、買い取り再販への関心が高まっており、ウォルマート傘下のスーパーマーケット「アズダ」が50店舗で古着の販売を始めたほか、ファッションアイテムを扱うオンラインショップのエイソスや高級百貨店のセルフリッジ、百貨店のジョン・ルイスなども中古品を取り扱っています。また、中古の電話やCD、本、DVDの販売に特化したオンラインショップのMusic Magpieは最近、ロンドン証券取引所への上場を果たしました。

IKEAの買い取り制度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初予定されていた2020年11月から延期されましたが、すでにオーストラリア、ポルトガル、スコットランドの店舗でも試験運用を終えており、同年秋の1カ月の間に、1万点を超える商品が買い取られました。日本でも、2021年2月より本格導入がなされています。

Ikea UK & Irelandのリテール担当マネジャーを務めるピーター・ジェルクバイ氏は、次のように述べます。「買い取り再販制度を通じて、サーキュラー・エコノミーをメインストリームにしたいと考えています。商品を購入し、手入れして、次の人に譲るという循環型のプロセスを、お客さまにとってもっと便利なものにしたいのです」。

「2030年までに完全な『サーキュラー&クライメット ポジティブ(温室効果ガスの排出量より、削減量を多くすること)』を実現するという目標に向けて、当社は今後も大胆な取り組みを続けていきます。2030年までには、すべての製品を再生やリサイクルが可能な素材、あるいはリサイクル素材から作られたものにします。そしてこれらの製品は、循環型デザインの原則に沿って、再利用や修理、再製造、リサイクルが可能なものとします」。

また同氏は、世界の温室効果ガス排出量の約60%が家庭に由来するものであり、一人一人の小さな行動が変化を起こすのだと指摘します。「世界最大級のブランドの一つとして、当社はその変化をリードする特別な役割を担っていると自覚しています」。

事業を通じた社会課題への貢献

環境エネルギー事業・サービス

脱炭素社会への移行

ストック型・循環型社会の形成

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