気候変動への対策を求める消費者の声に企業はどう対応すべきか

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[Publisher] Retail Dive

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2021年の今、世界は気候変動との闘いにおいて重大な転換期にあります。善い行いを長年進めてきた民間企業は、サステナブルなビジネス慣行を実行すべきというさらなるプレッシャーに直面しており、その傾向は高まる一方です。そうしたプレッシャーは、企業姿勢を見て働く企業を選ぶ人々だけでなく、購入するものを選ぶ消費者、ESG(環境、社会、ガバナンス)課題を一層考慮して意思決定を行うようになっている投資家からもかけられています。

ところが今日において、サステナブルな企業であるというのは、単に「正しいこと」をするという意味だけではありません。企業が利益を得るうえでも理にかなっている必要があるのです。

再生可能エネルギーによる事業運営を求められる小売企業

大規模な生産から、物の輸送、サプライチェーンのプロセス、店舗運営のための電力消費にいたるまで、世界に展開する小売業界は驚くほど大量のCO2を排出しています。こうした大量のエネルギーを必要とする世界的なシステムは、仕入先選定や物流企業などバリューチェーン全体への再生可能エネルギー由来の電力の導入や、小売店舗の運営における風力や太陽光などのエネルギー源をフル活用する場として、最も有力な候補といえます。

世界ではすでに、200社を超える大手企業が世界的な「RE100」への加盟を通じて100%再生可能エネルギー使用に取り組んでいます。RE100加盟企業のうち小売企業は実に7%以上を占め、ウォルマートやターゲット、ルルレモン、イケア、H&Mなどが名を連ねています。

さらに企業は、科学的根拠に基づく目標の設定を推進する「Science Based Targets(SBT)」などの枠組みを活用し、低炭素社会への移行に向けて具体的な行動を起こしています。

サステナブルなビジネス慣行を求める消費者からのプレッシャー

再生可能エネルギーへの移行の背景には、サステナブルな取り組みの強化を求める消費者からのプレッシャーが高まっていることも大きな要因としてあります。消費者のメディア行動を分析するニールセンによると、環境に与える影響を抑えられるなら自分の消費習慣を変えるという消費者は世界全体で73%環境の改善において企業は役目を果たすべきだと強く感じるという人は81%に上ることが明らかになりました。買い物を通じて企業のサステナブルな取り組みを促す消費者が増える中、企業はその声に耳を傾け、行動する必要に迫られています。

言い換えれば、小売企業はサステナブルな事業運営を進めることで、消費者からの信頼と売り上げを向上させることができます。消費者は、自分の価値観に合った企業を求めています。そうした中でサステナブルな取り組みを進めれば、売り上げとブランドロイヤリティの向上につながるのです。

エネル・グリーン・パワーが2019年に行った調査によると、米国では約半数の人が値段が高くてもサステナブルな製品を選ぶと答えた一方で、実際のところは、サステナブルに生産された商品だからといって高いとは限らないといいます。再生可能エネルギーのコストは世界的に着実に下がっており、専門家の指摘によると、2020年には従来の化石燃料よりも安くなるとされています。つまり、エネル・グリーン・パワーの提携先など、ますます多くの有名消費財企業が実践している取り組みは、CO2排出量の削減と同時に、コスト削減にもつながるのです。

小売業者が次にすべきことは?

電力購入契約(PPA)のおかげで、再生可能エネルギーは以前にも増して手頃なものとなっています。PPAとは、企業が電力の卸売業者から直接エネルギーを購入できる制度です。これにより企業は、自社の電源構成(エネルギーミックス)を自由に管理できるようになります。例えば、水まわり製品などを展開する米コーラーとエネル・グリーン・パワーの間のPPAでは、予測可能なコストでエネルギーを調達できると同時に、環境面でもすぐに効果が出てきます。コーラーはこのPPAによって、事業運営によるCO2排出量を20%削減できると見込んでいます。再生可能エネルギーへの投資は、環境の面でメリットがあるばかりでなく、エネルギーの価格変動への対処や企業評価の向上、エネルギー安全保障の改善にもなるのです。

さらに、電力の貯蔵技術や、テクノロジーによる省エネルギー化やエネルギー管理、再生可能エネルギーの調達を可能にするクリエーティブな仕組みのおかげで、小売企業が再生可能エネルギーの持続可能性や収益面での価値を享受するのは従来よりも簡単(かつ低コスト)になっています。小売業者にとっては、再生可能エネルギーへの投資機会が拡大している今こそ、グリーンパワーとエネルギー変革を通じてサステナビリティへの取り組みを改めるチャンスなのです。

事業を通じた社会課題への貢献

環境エネルギー事業・サービス

脱炭素社会への移行

ストック型・循環型社会の形成

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