求人情報で「時間に捉われない柔軟な働き方」を掲載する効果

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[Publisher] Working Mother

この記事はWorking MotherのQuinn Fishが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします

現代社会において、多様な人材を引き付けることがなぜ企業にとって良いことであるかは説明するまでもありません。

保険会社チューリッヒの英国支社は、自社が出す求人広告の80%で「パートタイム/フルタイム/ジョブシェアリング/フレキシブルワーク」という表現を使い始めました。また同社は、すべての求人広告で、男女どちらにも偏らない表現を使うようにしました。ささいなことに感じられるこれらの変更ですが、その効果は驚くべきものでした。

新たな表現を用いた2019年3月から2020年2月の同社の求人広告と応募結果を調べたところ、管理職への女性の応募が20%増えたことが明らかになりました。そして結果的に、女性管理職者の採用は33%増加しました。さらに、この表現を使った結果、すべての職務において応募者数が男女あわせて「2倍」に増えたのです。

この調査は、英政府の下に設置された行動検証チーム(Behavioural Insights Team、通称「ナッジ・ユニット」)の依頼で行われた調査の一端をなすものでした。チューリッヒは同チームと協力し、女性のキャリアアップの障害の特定に挑みました。

この調査結果が意味するものとは何でしょうか?どんな仕事もパートタイムやリモートで行えるわけではないにしろ、柔軟な働き方がこれからも残るのは確実と言えるでしょう。この調査が実施されたのは、新型コロナウイルスの感染拡大や景気後退が起こる前のことです。つまり、こうした働き方に男女両方が関心を持っているのは確かで、これからもずっと、そうあり続けることが予想されます。そしてそれは、今となっては一層確かなものとなっています。コロナ禍で多くの企業が完全リモートワークに移行せざるを得なくなり、一部の仕事はどこからでも行えることが証明されました。

ここでは表現がカギとなります。なぜなら表現次第で、パートタイムやフルタイム、あるいは働き方の柔軟性といった条件に関係なく、あらゆるタイプの求職者を受け入れることになるからです。また、さまざまな地域の人材に対しても門戸を開くことになります。驚くまでもありませんが、コロナ禍前のデータによると、人材の多様化を進めるには柔軟な勤務形態を取り入れることが大切であると示されています。ウェストミンスター大学が2013年にまとめた調査では、ダイバーシティ(多様性)を高めるには、柔軟な勤務形態によって平等を推進することが不可欠であることが明らかにされました。

柔軟な働き方は、キャリアアップを目指す働く母親にとっては特にありがたいものです。実際にチューリッヒは、新しい表現を取り入れたことで、女性管理職者の比率が前年の37.5%から50%に拡大したのです。

その背景には、必要に応じて家族の面倒を見るための時間と柔軟性を与える方針によって、女性の働き方に大きな改善をもたらせる、ということがあります。コロナ禍では、こうした支援がいかに必要とされているかがはっきりと示されました。職場でのサポートが不足しており、また家庭では家族の面倒を見なければならないという責任やストレスが以前にも増して重くのしかかり、仕事を辞める働く母親は驚くほどに増えています。米国内の多くの学校が再開した2020年9月だけでも、男性の4倍もの数の女性が仕事を辞めました。また働く母親・父親の3分の1は、休校を理由に仕事を辞める、あるいは減らすつもりだと言います。

要するに柔軟な働き方は、働く母親・父親に必要な自由をもたらし、結果的に求人への応募者が増え、企業は人材を引き付けることができるのです。

柔軟な働き方やパートタイム、ジョブシェアリングの導入に前向きな企業は、人材の確保ができ、さらには世界の経済復興をもっと早めることにもつながります。

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