ベントレーが2030年までにガソリン車から電気自動車へ切り替え

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[Publisher] The Guardian

この記事はThe GuardianのJasper Jollyが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comにお願いいたします。

高級車メーカーとして知られるベントレーは、2030年までにガソリンを燃料とする車種の生産を停止し、完全カーボンニュートラルな企業を目指すことを発表しました。電気自動車への移行(EV化)に取り組む英国の自動車メーカーの中でも、野心的な計画の一つになりそうです。

同社は、2026年までに従来のガソリン車の製造を終了し、ハイブリッド車へ移行。さらに2025年に初のバッテリー式電気自動車を生産する予定です。2030年までに、カーボンゼロ(ゼロエミッション)の電気自動車のみの販売への移行を図ります。

ベントレーのトレードマークである大きな12気筒ガソリンエンジンは、そのサイズに見合った大量の二酸化炭素を排出します。この急激な移行は、英国の自動車産業におけるサステナビリティの第一人者になることを目指す決意表明でしょう。

ベントレーのクルー工場は、ジャガーのキャッスルブロムウィッチ工場で生産されているライバル製品のジャガーランドローバーを除いて、英国で電気自動車への転換を急ピッチで進める唯一の大手メーカーの工場となります。ガソリン車の生産ラインの作業者は配置転換されることになります。

電気自動車のバッテリー製造には大量のエネルギーを消費するため、カーボンオフセットを使わずに生産プロセス全体のカーボンニュートラルを目指すベントレーの声明は、非常に思い切ったものでした。ベントレーと最大のサプライヤーは、目標を達成する方法を編み出さなくてはならないと、同社のスポークスマンは語ります。

ベントレー車の価格帯は、約1800万円から3300万円(13万ポンドから24万ポンド)以上。他の自動車メーカーと同様、新型コロナウイルスの感染拡大による自動車売上高への打撃を回避する方法を模索する同社は、この環境目標は「経済的にレジリエント(回復力が高い)で、不況に強い」企業を目指すための取り組みだと述べました。

統計によると、英国の新車販売台数は10月としては過去9年間で最低となりました。自動車製造販売協会によると、自動車の登録台数は1.6%減少して140,945台となり、1982年以降最も低迷した年となりました。2020年の数少ない明るい話題のひとつと言えば、電気自動車の販売台数が3倍に近い76,000台に伸びたことでしょう。

2020年6月、ベントレーでは、コスト削減の一環として、正社員を1,000人削減すると発表しました。しかし、その後、削減規模は800人に縮小されたようです。このうち、200人は臨時契約社員で、希望退職者でした。

「事業全体のパラダイムシフト」を進めていると、ベントレー社CEOのエイドリアン・ホールマーク氏は語ります。

「2030年までに、ベントレーは100年の歴史を持つ高級車メーカーから、サステナブルで高い倫理観を持った高級車メーカーの新たなロールモデルへと転換するでしょう」と、彼は付け加えます。

また、2030年までに工場でのプラスチックの使用をすべて廃止し、管理職における女性、黒人、アジア系、少数民族出身者の割合を2020年の20%から30%に引き上げることを宣言しました。

ベントレーは、世界最大の自動車メーカー、ドイツのフォルクスワーゲンが株主となります。フォルクスワーゲンでは、技術者が排ガス試験を不正に行うソフトウエアをインストールした「ディーゼルゲート」事件の後、電気自動車技術へ数十億ユーロの投資を行うことを明らかにしています。

フォルクスワーゲンをはじめとする欧州の自動車メーカーは、販売する自動車の平均排気ガス量を削減しなければ、多額の罰金を科されることになります。2030年までに、二酸化炭素の排出量を2021年比で37.5%削減することが義務付けられますが、この数値を実現できるのは、カーボンゼロ(ゼロエミッション)の自動車のみです。

ベントレーは、高級車メーカーとしての利益率が大きく、バッテリー製造にかかる高額なコストを賄えるため、電気自動車技術への迅速な移行に適していますが、アナリストは「2024年までにはバッテリー型自動車製造にかかる追加コストはなくなる」と予想しています。

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