オーストラリア森林火災から教訓を得た再生可能エネルギー普及策

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[Publisher] The Guardian

この記事はThe GuardianのAdam Mortonが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。

オーストラリアに本社を持つソフトウエア開発ツールを提供する「Atlassian(アトラシアン)」の共同創設者であり、 地球温暖化防止策を推進しているマイク・キャノン=ブルックス氏夫妻は、山火事や洪水などの自然災害で送電網が切断された地域に太陽光発電・蓄電池システムを設置するため、1200万ドル(約13億1436万円)の資金援助を行うことを2020年2月、発表しました

夫妻はオーストラリアの最大100カ所の地区に電力を供給するベンチャー事業「Resilient Energy Collective」を通じて、組み立て加工済み太陽光発電パネルと蓄電池システムを提供します。提供エリアには送電網がなく、ディーゼル式の発電機を利用している地区や、電力供給がなされていない地区が含まれます。

キャノン=ブルックス氏は、数日で導入でき、場合によっては発電設備として常時利用できる施策に資金を提供したいと話しています。

キャノン=ブルックス氏は、オーストラリアは「2019年に発生した森林火災から、地球を傷つけず、やさしいエネルギーシステムへ投資する必要がある教訓を得た」と主張します。自然に優しく、迅速で柔軟な対応ができるだけでなく、電気代の節約もできる太陽光パネルと蓄電池は理想的な解決策だと話します。

「今後は、送電網を必要としない、太陽光発電のみで電力供給を行う地区が増えることでしょう。そのためには、電力会社の協力が不可欠で、協力して支援が必要な地域の特定を行いたいと考えています」。

キャノン=ブルックス氏は、オーストラリアの鉄鉱石採掘大手「フォーテスキュー・メタルズ・グループ(FMG)」の会長とともに、ノーザンテリトリーの奥地で太陽光を利用して発電した電力をシンガポールへ送る「Sun Cable」プロジェクトに投資家として参加もしています。また、温室効果ガス排出量削減に対する国家予算を設定し、5年ごとの気候リスク評価を導入するという法案に強く賛同しています。

「Resilient Energy Collective」プロジェクトは、「太陽光発電パネルと蓄電池をトラックで折りたたんだ状態で運び、広げたら、その日のうちに一般家庭や企業に送電できる」という組み立て加工済みの太陽光発電システムを提供するもので、すでに国内の2カ所で運用されています。1基目は、オーストラリア南東部にあるコバーゴという地区にディーゼル式発電機の代用として太陽光発電パネルと蓄電池を設置しました。必要な期間はわずか2日でした。警察、地方消防局、国立公園、ラジオタワーへの電力供給用として利用されています。

2基目のシステムは、同じくオーストラリア南東部のギプスランドという地区に設置されました。山火事の被害を受けた地元住民の救援団体に電力供給されます。

現在はプロトタイプシステムが電力会社に提供され、支援が必要な地区を特定しているところです。申請はオンラインで行えます。将来的には、災害復旧の際に役立てられるよう、電力会社にシステムをリースすることも考えているとキャノン=ブルックス氏は話しています。

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