デル(Dell)エコな電子機器生産 今後10年間で

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[Publisher] Digital Journal

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企業方針

デル(Dell)は、公式サイトで、サステナビリティの向上に取り組んでいることを表明しています。「私たちには、お客さま、サプライヤー、地域社会と一体になって地球を守り、豊かにするという責任があります。それは、当社のビジネスの核であり、私たちは自分たちの行動にサステナビリティと倫理観を組み込んでいます。いつ、いかなる場面でもできる限りの改善を進めながら、責任を持って行動します。」

計画

2040年までに、デルは使用するすべての電力を再生可能資源でまかなうことを目指しています。しかし、昨年、再生可能資源を全面的に使用すると発表したアップルなどと比べ、大きく後れを取っています。デルでは電力消費量の削減にも取り組んでおり、2030年までに、製品のエネルギー効率を向上させることで、消費電力を半減させたいと考えています。また、事業やサプライチェーンからも、同様の排出削減にも取り組む予定です。

リサイクルへの取り組み

デルは、2030年までに、顧客が購入するすべての機器について、再利用・再生可能なものにすることを計画しています。他にも、製品に使用する材料の半分を再利用・再生可能なものに移行し、梱包(こんぽう)材については移行率100%を目指します。さらに、現在進めているリサイクルプログラムも拡大する予定です。すでにメーカー問わず、すべての電子機器を対象としたリサイクルを行っています。

「Goodwill」加盟店(コンピューター機器をリサイクルするプログラムに加盟するパートナー)で回収を行い、回収を宅配でも行えるよう、宅配便(Fed-Ex)を利用した宅配回収プログラムにも取り組んでいます。2008年以降、回収された使用済み電子機器の量は20億ポンド(約90万トン)にものぼります。しかし、デルは、この数字は同社が販売した製品の10%以下だと見積もっています。再利用・再生可能な材料を使用した製品は、販売した製品全体のわずか5%にすぎません。デルのクリスティン・フレイザー氏は、ザ・ヴァージ(ニュースサイト)のインタビューで次のように答えています。「これはビジネスに必要不可欠な取り組みだと私たちは考えています。最も重要なのは、お客さまやチームメンバーが私たちに何を期待しているかということです。」

今後の課題

世界経済フォーラム(WEF)によると、世界では毎年5,000万トンの電子機器が廃棄されていますが、これは約4,500基分のエッフェル塔に相当します。WEFでは、2050年までにこの量は1億2,000万トンに増加するとしています。さらに事態は悪化し、廃棄された電子機器から出る有害な重金属は、土壌や水を汚染します。このような廃棄物を削減するには、消費者による電化製品の長期間の使用、メーカーによる耐久性に優れた製品の生産が必要です。ボストン、マサチューセッツ大学のMBAプログラムでディレクターを務めるベセラ・ヴェレバ氏は、「素晴らしい目標ですが、残念ながら、製品の耐久性向上という問題の核心には触れていないのです。リサイクルは氷山の一角にすぎません。それだけでは不十分なのです。」と、リサイクルなどの計画では足りないと語っています。


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