グレートバリアリーフを観光し、自然保護に参加するエコツーリズム

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[Publisher]: Travel & Leisure
執筆者:キーラ・アレクザンダー

この記事はTravel & LeisureのKeira Alexanderが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。

オーストラリア北東部の海岸沿いに約2200kmに渡って連なる地域。その水面下には、美しい魅惑に満ちた海洋生物の世界が広がっています。1981年、ユネスコ世界遺産に登録されたグレートバリアリーフは、壮大な自然に触れることで畏敬の念を呼び起こされるような場所です。

2016年、2017年の夏、大規模なサンゴの白化現象が起こり、サンゴ礁の一部が大きな被害を受けたにもかかわらず、日本列島がすっぽり入るほど広い海中公園のほとんどは、力強く息を吹き返しています。この白化現象は当時、世界中で衝撃的なニュースとして見出しを飾り、観光に打撃を与えました。しかし今では、2,900以上のサンゴ礁と300の陸島が広がり、多種多様な生物が生息しています。この世界最大の「海の中の森」を訪れるのは、生涯忘れられない体験になるはずです。

ここ数年、サンゴは回復の兆しを見せ、現地の科学者たちは水中だけでなく、陸でも、サンゴの成長を促進する革新的な方法を開発してきました。しかし、繊細で傷つきやすいサンゴの美しさを維持するには、人間の手が必要であり、サンゴ礁の保護に取り組むにはあらゆる分野の力を結集しないといけないとして、専門家たちは協力を呼びかけています。サンゴ礁の問題のほとんどは、気候変動が原因です。この地域を訪れるなら、観光客にはグレートバリアリーフの魅力を見逃さないだけでなく、十分な情報に基づいたツアーを選択をしていただきたいものです。

まず、一番重要なのは、意識が高い責任あるツアー運営会社を選ぶということです。責任あるツアー運営会社を見分けるには、オーストラリア・エコツーリズム協会が独自に認定した企業を探すのがわかりやすいでしょう。

同協会のグリーン・トラベル・ガイドを見れば、環境に配慮した企業が簡単に見つかります。有名なハートリーフやターコイズの海と白砂が美しい弧を描くヒルインレットを上空からのぞむ水上飛行機によるウィットサンデー諸島遊覧ツアーから、108年前に沈んだ難破船でスリリングなスキューバダイビングを楽しみながらマンタレイやバラクーダの群れに出会える「SS Yongala」日帰りダイビングツアーまで、環境に負荷をかけない方法を選び、生涯忘れられない体験を味わうことができます。

しかし、エコ認定を受けるには、企業にどのようなことが求められるのでしょうか?

「非常に包括的なサステナビリティ基準を満たした企業だけが認定されます」と、エコツーリズム・オーストラリア協会の最高責任者、ロッド・ヒルマン氏は語ります。「エコツーリズムとは、環境に害を及ぼさないというだけではなく、観光に行くことで環境を改善するということです」。

これは、観光業者が環境負荷を最小限に抑えているだけでなく、環境保全に貢献する計画を持っているかで判断できます。このほか「観光業者が地域社会にどのように参画し、土地や海の所有者とどのように関わっていくか」が重要であると、ヒルマン氏は付け加えます。

観光滞在中、サンゴの再生にさらに貢献したいという方には、科学研究に参加するさまざまな観光事業も用意されています。研究への参加は、リーフのサンゴ礁再生プロジェクトでは非常に重要な活動となっています。

「市民による研究への参加は、最も重要な取り組みです」と、デイドリーム島の海洋生物学者のジョニー・ガスケル氏は話します。ガスケル氏のチームは、海中公園内に作られた苗床のほか、特注のタンクでサンゴを繁殖させています。4カ月から5カ月かけてサンゴの苗を育て、損傷を受けた岩礁に植え付ける作業を行います。「私たちが再生したサンゴ礁を人々に見てもらい、写真を撮って、送ったり、アップロードしたりしてほしいんです。できれば、時間の経過とともに、どれだけ再生されたかを確かめてほしいですね」と、ガスケル氏は言います。

さらに南にあるレディ・マスグレイブ島では、観光客が海洋生物研究を体験できる1日ツアーもあります。「観光客は、サンゴ礁の種類を識別する方法のほか、種類を知ることが健全なサンゴ礁を保てる理由を学び、Eye on the ReefCoral Watch といった活動を通じて情報を得ることができます」と、海洋生物学者であり、マスター・リーフ・ガイドのナタリー・ロバルトロ氏は説明します。

これは、エコ認定を受けたツアー運営会社であるLady Musgrave Experienceが提供するアクティビティの一つです。このほか、ガイド付きアイランドウォーク、シュノーケリング、ウミガメと泳ぐツアーなども催行されています。「ここはウミガメウォッチングをするには、本当に最高のスポットなんですよ」と、ロバルトロ氏は言います。「広大な遠浅の海がレディ・マスグレイブ島のユニークなところです。まるで巨大な天然のスイミングプールです。スイミングプールといっても、3000エーカー(1200平方キロメートル)の大きさで、豊かなサンゴ礁に囲まれているんです」

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保護された穏やかなこの海は、海洋生物の繁殖と子育てには理想の環境です。「自然が海に理想の保育施設を造ったとしたら、それがレディ・マスグレイブ島の海でしょうね」と、ロバルトロ氏は話します。

幼い生き物たちは、広い海に飛び出す強さを身につけるまで、サンゴ礁に守られたこのエリアで過ごします。

「繁殖期間で、メスはかなり疲弊します。このエリアは、(疲弊したメスを含めた)海洋動物たちにとって、非常に大きな意味を持ち、彼らはここで過ごすのが好きなんです」と、ロバルトロ氏は言います。「ここは、クリーニングステーションでもあります」ただし、人間がブラシでごしごし擦ってきれいにするわけではありません。水の中で、小さな魚たちが経営する美容サロンを思い浮かべてみてください。

「クリーニングステーションというのは、サンゴの頭が大きく水面から出た場所なんです」と、ロバルトロ氏は説明します。「生きたサンゴの中には、無数の小魚が住んでいます。『ホンソメワケベラ』と呼ばれる種類がほとんどです。ホンソメワケベラは、藻類、カメの皮膚や甲羅に生息する寄生虫を食べてくれるんです」

ウミガメやクリーニングステーションの小魚のおかげで、レディ・マスグレイブ島のサンゴ礁は美しく、健康な状態を保っているのだと、ロバルトロ氏は言います。「サザングレートバリアリーフは特別な場所で、2016年と2017年に起こったサンゴの白化現象でも、被害を免れました」と、彼女は言います。

リーフの南部には、もう一つ注目すべきスポットがあります。ヘーロン島です。島にはエコ認定を受けたホテルがあり、アットホームな快適さを満喫しながら、島の豊かな大自然を楽しむことができます。クイーンズランド大学ヘーロン島海洋研究所は、岩礁を所有し、島の観光客にツアーを開催しています。

エコフレンドリーでありながらも、リゾートでぜいたくに過ごすことだってできます。タウンズビルとケアンズの間の沖合の島にあるオルフェウス・アイランド・ロッジでは、控え目なぜいたくを味わえる場所です。数々の受賞歴を誇るシェフ、サム・ムーア氏監修の絶品料理のほか、シュノーケリングやセーリングで疲れた体を癒やすデイスパを備えた最高級グレードで、太陽光発電導入のリゾートとして、エコ認定を受けています。また、宿泊客1名につき50豪ドル(約3800円)を地域の環境保護活動を支援するサンゴ礁保存基金に寄付しています。

世界の片隅にあるこの美しい場所へ行くなら、綿密な下調べで行程を組むことで、観光そのものが地域の直面する課題解決に役立つのです。ここに来る人は全員、環境保護税として6.50豪ドル(約494円)徴集されますが、これはサンゴ礁の管理・保護の費用になります。つまり、観光客はグレートバリアリーフに行くだけでサンゴ礁を助けていることになるのです。

「傷ついたサンゴ礁が復活していることを示す兆しが見えています」と、ロバルトロ氏は言います。「サンゴは回復力のある生き物で、繁殖する強い意志を持っています…ただ、良好な環境を整えてあげる必要があるのです」。

グレートバリアリーフへ行くには

グレートバリアリーフへの玄関口と言われるケアンズ。直行便の乗り入れもあり、クイーンズランドのブリスベンからは飛行機で2時間半の距離です。

デイドリーム島とウィットサンデー諸島は、ブリスベンから飛行機で1時間半のハミルトン島から行くことができます。

レディ・マスグレイブ島は、ブリスベンから飛行機で1時間半のバンダバーグから出発します。

へーロン島は、ブリスベンから飛行機で1時間半のグラッドストンから渡ることができ、オルフェウス島は、ブリスベンから飛行機で2時間のタウンズビルからヘリコプターでアクセスします。

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