世界のサステナブル建築3選

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米国テキサス州農村部のサステナブル住宅「Hill Country House(ヒル・カントリー・ハウス)」

写真:Miró Rivera Architects

[Publisher]CleanTechnica

この記事はCleanTechnicaのThe Beamが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。

エネルギー消費とCO2の排出を抑えながら、美しく魅力的な建物を作る。それは、優秀な頭脳を結集させたものであり、時には私たちの生活空間や作業空間に対する考え方を変えてしまいます。

米国テキサス州農村部のサステナブル住宅

「Hill Country House(ヒル・カントリー・ハウス)」は、都市部の水道やエネルギー資源から切り離された、農村地区にある自給自足型の住宅で、私たちの生活空間に対する考え方を変えてしまう可能性を秘めています。テキサス州中央部に広がる丘陵地帯「テキサス・ヒル・カントリー」の広々とした草原に建つプライベートな住居は、周囲の丘陵地帯の起伏のような、ギザギザの屋根の先端が特徴です。所有者から愛を込めて「聖地」と呼ばれるこの家は、2人の聖職者によりわずかな予算で建てられました。

農家というものを現代的に解釈したこの家には人々が集まり、持続可能な環境の中で精神的にもリフレッシュできる場所です。この家は自治体の水道設備に頼ることなく、自家発電の地熱電力を利用した冷暖房システムを導入しています。

シンガポールの心も癒やす地域病院

写真:HOK

シンガポールのン・テン・フォン総合病院(NTFGH)とジュロン・コミュニティー・ホスピタルは、資源効率、健康、福祉の充実を重視した癒やしの場になっています。シンガポールの他の病院とは異なり、NTFGHの病室はすべてに窓があり、施設の70%は自然に換気ができるように設計されています。よく手入れされたテラスの植物が病気の治療にも適した癒やしを提供します。

このプロジェクトには、太陽熱温水器と大型太陽光パネルも欠かせません。施設全体に公園、屋上緑化、壁面緑化が設置され、都市の中のオアシスのようです。シンガポールの一般的な病院と比べると38%、米国のものと比べると69%の省エネを実現しています。

米国カリフォルニア州の創造性を引き出す学校

写真:WRNS Studio

緑豊かな丘陵地、ナラの木の森、小川が流れる広大な公園、そして自然保護区であるテーラー山。その麓にソノマアカデミーがあります。広大な二つのフロアに新設されたダージン・ギルド&コモンズは、イノベーターを目指す学生たちを支援し、コミュニティーに参加することが授業の一環となるような仕組みを作っています。

一階のギルドには、目的に合わせて区切れるよう設計されたイノベーションスペースがあり、さまざまなモノ作り(材木の組み立て、金属加工、情報発信、ロボット工学など)に利用できます。上階のコモンズは、学生が食事したり、交流したり、あるいは1人で静かに過ごせる多目的なスペースとなっています。

この建物を作ったデザイナーたちは、気候の変化に対応する建物を作るため、ロールスクリーン、自動シェード、熱管理システム、深いオーバーハング(ひさし)を設計に組み込みました。

また、CO2排出量の少ないブロック、陶器タイル、再利用で作られた梁(はり)、外装や内装のスライド、ランプや家具を地元で調達し、地域との共存を実現しています。自然と調和した屋根には、花粉を運ぶ虫や動物が集まり、また、太陽光パネルが設置されているだけでなく、生活排水や雨水をろ過する階段式のプランターにつながっています。


写真:WRNS Studio


2019年3月20日 The Beam
この記事は「The Beam #7」に掲載されたものです。このトピックについて関する他の記事を読むには、登録をお願いします

著:「The Beam」編集長 アン=ソフィー・ガリグー
著者について
The Beam The Beam Magazineは、エネルギーの転換を現代の視点で解釈する季刊誌です。ベルリンから、エネルギーの未来を作る、世界中のサステナブルな人々、企業、組織を取り上げ、発信します。チームを率いるのは、ジャーナリストのアン=ソフィー・ガリグー、デザイナーのディミトリス・グキカス。専門家や寄稿者のネットワークを駆使し、テクノロジーからアート、政策からサステナビリティ、ベンチャーキャピタル(VC)からクリーンテクノロジーの新興企業まで、幅広いトピックを取り上げます。私たちの言葉はエネルギーの転換であり、世界中で注目されています。The Beamは、ヨーロッパ諸国の他、ニジェール、ケニア、ルワンダ、タンザニア、日本、チリ、米国でも発行されています。これは、ほんの始まりにすぎません。今後の発展にご注目ください。


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