心と意識の持ち方と、パーソナルファイナンスとの関連を探ろう

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[publisher] The Simple Dollar

この記事はThe Simple Dollarのトレント・ハーンが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。

全8回でお送りするパーソナルファイナンス(※)と人生の他の領域の関係性を探るシリーズ、今回は第2回です。

※パーソナルファイナンスとは、個人の財政つまり個人のお金の計画や管理・やりくりに関する活動全般を意味します。

前回から、パーソナルファイナンスと人生の他の「領域」の関係性を探るシリーズをスタートし、第1回では、身体とパーソナルファイナンスの関係についてお話しました。今回のテーマは、心と意識の持ち方とパーソナルファイナンスとの関連です。

第1回でも触れましたが、私は、人生とは「領域」がたくさん集まったものだと考えています。言い換えると、重要な領域の集合体ということです。マイケル・ハイアット氏(*)がこうした「領域」を9つ挙げているのですが、私はこれに非常に共感しています。体、心と意識の持ち方、知性、人間関係、結婚生活、親子関係、趣味、仕事、パーソナルファイナンスというのがその9つで、人生のほとんどが網羅されています。そして私はある時から、これらの領域は密接に関連しているのではないかと考えるようになりました。ある領域での成功は、他の領域での成功にもかなり関係することが多いからです(失敗も同様なのですが)。また、その関連性を知ることで、同時に2つの領域で成功を収めやすくなるからです。

今回は、心と意識の持ち方という領域を2つ同時に見ていきます。これら2つは、切っても切れない関係にあるからです。

*アメリカの作家。出版社「トーマス・ネルソン」の元CEO。著書に「顧客の心に火をつけろ! トライブを生み出すSNSプラットフォームの作り方(ソフトバンククリエイティブ)などがある。

「人生における心と意識の持ち方」が示すものとは?

「人生における心と意識の持ち方」とは、人の心や感情が健康で幸せな状態であるということです。自分のポテンシャルを引き出せているか。私生活や仕事のストレスに対処できているか。生産的に仕事をし、物事を前に進められるか。他者の人生にプラスの貢献ができるか。生きがいを持っているか、などがその例です。

特に大事なのは、身体以外の面でも調子が良いかということ、それから、ポジティブな目的意識を持っているか、世界に自分自身や他者のための居場所があるかということです。

こうした問いに対する良い答えを見つけることで、パーソナルファイナンスの面でも多くの効果を得られます。

その効果の一つ目は、「問題に対してお金をかける」ことなく、ストレスや困難に対処できるようになるということです。自分に求められている仕事を中断せずに、日常生活や仕事のストレスに対処できれば、収入がよくなるだけでなく、(ストレスを解消する)サービスにお金を支払う必要もなく、自分の人生と上手に向き合えるようになります。

二つ目は、対外的ではなく自分自身の内面的な目的意識を持つことで、他人に動かされるのではなく自分の意思で行動できるようになるということです。次に何をすべきかを認識し、その実行にあたって自分の中でモチベーションを保つことができれば、それだけで収入を上げやすくなり、不要なお金を使うことなく自分の人生の目的を全うしやすくなります。

三つ目は、上記のような目的意識を持つことで意義のある目標に向かって行動できるようになり、パーソナルファイナンスの面でも、長期的な目標に向けて進んでいきやすくなるということです。内面的な目的意識を持ち、今日の行動が目的の達成につながることを理解すれば、キャリアアップや退職後に向けた貯金など、経済的な成功を得るには欠かせない基盤となるような、長期的な目標に向かう扉を開くことができます。

最後は、心と意識の持ち方のために基本的な習慣を毎日続けることで、負の連鎖が起こる可能性を大幅に削減できるということです。こうした負の連鎖の結果として、メンタルケアに費用がかかったり、精神的な不安に対しお金を費やすことも起こりうるのですが、普段から不安に対処することで、小さな問題(自分自身で対処できるもの、あまり費用をかけずに解決できるもの)が大きな問題(大きな助けがなければ解決できないもの、私生活や仕事に多大な支障をきたすもの)に発展することを防ぐことができます。心と精神を脅かす危機が生じる可能性が完全に消えるわけではありませんが、その可能性を大幅に減らすことができます。

それではここから、自分の心と意識の持ち方を維持するために私自身が実践している、ほとんどお金のかからない方法を5つ紹介していきます。

方法1 ― 瞑想やお祈りを生活に取り入れる

瞑想とお祈りはとてもよく似ているので、私は区別していません。お祈りは宗教的理論や信仰心の表れであるという点が最大の違いですが、実際の動作を見てみると、実質的にはマントラ(瞑想のために意識を集中させるときに使われる単語、フレーズ、文)を使った瞑想であると言えます。

あなたがどのような信仰心を持っているかに関わらず、瞑想やお祈りは、驚くほど頭の中の声を抑える力を持ちます。なかなか鳴り止んでくれない、頭の中の独り言を、です。頭の声が気にならなくなると、意識の持ち方の面で大きな効果を実感できるでしょう。心理学的作用なのか神の恩恵なのかはさておき、毎日のルーティンにすればかなりの効果があります。毎日続ければ、心の不安感を生むことが多い頭の中の声を抑えることができます。

私のルーティンはいたってシンプルです。携帯電話にタイマーをセットし、楽な姿勢で椅子や床などに座り、目を閉じます。そして何かに意識を集中させます。私がよく使うのは呼吸ですが、体の一部や単語、フレーズ、短めの祈り言葉でも大丈夫です。対象は何でもよいのでとにかく意識を集中させます。対象から意識が離れていくのを感じたら、考える必要はなく、そこに意識を戻します。意識が離れてしまうことは誰もが経験します。それも、瞑想を実践する上で起こりうる一部です。集中する対象が呼吸なら、自分の中に空気が入り、出ていくのを感じます。単語、フレーズ、短い祈り言葉なら、頭の中でその言葉をゆっくりと繰り返します。それだけです。毎日それをやるだけで、次第に効果を実感できるようになります。この方法は人生が変わる、とまでは言えませんが、毎日実践すれば大きな効果が実感できます。

個人的に、これを習慣化することには相当な価値があると思っています。長期的な効果を全く得られなかったとしても、落ち着いて頭をすっきりさせ、散漫とした思考を整理し、延々と続く頭の声を止める時間として、毎日活用しています。また、自身の信仰とのつながりを持つ時間としても、非常に価値のあるものです。

方法2 ― 日記をつけることを習慣にする

日記を書く行為は、瞑想と密接に関連しています。自分のためだけのプライベートな手段で、思考を整理したり頭から取り出したりすることができる機会となります。問題を明らかにする、計画を練る、覚えたいことや意味を理解したいこと諸々を書き出すなど、何もかも一度にできてしまいます。誰に遠慮することもなく、お金を払うこともなく、自分の周りに築いた壁の外へ感情や思考を解き放つことができます。他人の目を気にする必要も、まったくありません。

私自身が実践しているのは、「毎朝3ページ」の習慣です。ジュリア・キャメロン氏の名著『ずっとやりたかったことを、やりなさい』を読んで、この習慣を知りました。次々と頭に浮かんでくる考えを、毎朝日記帳3ページ分書くだけです。頭の中に浮かんだものをただひたすら書きます。これをしているとよくあるのが、ある考えを書くと、その流れで頭の中にパッと良い考えが浮かび、さらにそれを書いて、という流れを繰り返しているうちに、何か良い結論が見えてくるというプロセスです。(日記帳にも色んなサイズがあるので、実際は3ページを埋める代わりにタイマーを使っています。タイマーで設定する時間は、通常の大きさの日記帳で3ページ分を書く際にかかる時間ですが、たまに大きいノートを使ったり、小さいノートを使ったりもします。)

他にも、日記の書き方には色々ありますが、これを行う上で重要なポイントは「取り繕う必要のないありのままの思考を紙の上に吐き出せる」書き方を探すことです。思考を吐き出す行為を毎日のルーティンにすることも大事です。

この方法はすべて、頭の中のごちゃごちゃしたものをすっきり取り除くことが狙いです。私は日頃から、自分の頭というのは、汚れた服を放り投げたり未読の本を散らかしたりする寝室のような場所だと思っています。そして日記を書くというのは、その部屋を片付ける行為です。片付けなければそのうち床一面が散らかり放題になり、歩けば何かにつまずく状態になってしまいます。日記を書くことは、部屋を片付けることに似ています。

方法3 ―ポジティブな自己暗示を活用する

「ポジティブな自己暗示」といっても、「私は十分できる人だ!十分賢い!」と自己暗示をかけようと言っているのではありません。私が言いたいのは、ただ自分の得意なことを改めて認識し、自分に思い出させるということです。誰もが必ずいくつか長所を持って生まれてきますが、そうした長所は見失いやすいのが現実です。そして、自分には何の価値もないと感じてしまうと、人の心や精神状態に深刻な負の影響が及んでしまうこともあります。

まずは、自分にどんな資質や力があるかを考えることからです。精神状態がすでに良好なときの方が簡単に思いつきやすいのですが、難しければ、自分の人生にとってプラスの影響を及ぼしてくれている人に頼んで、手を貸してもらいましょう。狙いは、自分の優れた資質や能力、達成してきたことなどを見つけることです。ほとんど誰でも、そういったことをリストアップできるはずです。

リストができたら、今度はそれを使って日常的にポジティブな自己暗示を実践していきます。例えば私なら「私はライターとして優れている。誰かの役に立つ文章を書くこともできるし、それも割と速いペースで書ける。」あるいは「私は良い夫だ。良好な結婚生活を15年以上続けている。」「私は良い親だ。3人の子どもたち全員と強い絆を持っている。」といった感じです。

このように、ポジティブな自己暗示を数個リストアップしておき、毎日自分に言い聞かせてみてください。一つ一つを思い出して、自分の良いところや世界に貢献していることなどを見失わないようにします。

このような自己暗示は、大抵の人が自分に対して持っているネガティブな感情との釣り合いを取るのに非常に効果があります。ネガティブな感情は、頭の中の声が暴走した結果として生まれることが多く、したがってポジティブな自己暗示は、最初に紹介した瞑想と密接な関係があります。瞑想も頭の声を抑えようとするものだからです。

方法4 ― 深い感謝を言葉にする

少し時間を取って、自分の人生において本当の意味で自分を助けてくれた人、自分の人生をよくしてくれた人を思い浮かべてみてください。人物以外にも、自分に良い影響を及ぼした出来事を思い浮かべてください。それらはすべて、自分の人生にとってプラスになるものです。感謝する時間を作りましょう。

これを実践する簡単な方法としては、日記の習慣の一環で、感謝している人や出来事を毎日いくつか書き出すことです。人、出来事、アイデア、何でも自分の人生になんらかの良い影響をもたらし、自分が感謝しているものをいくつかリストアップします。

時々、そこからさらに一歩進んでみるのも良い考えです。自分の人生に良い影響を与えてくれた人がいたなら、その人に手書きの手紙を送ってみてください。その人が自分に何をしてくれたかを書いて、どれだけ感謝しているか直接伝えます。手紙を受け取る側はもちろん、送る側としても非常に力が湧いてくるものです。

このように感謝を表すことは、自分の人生には良いことがあるという事実を直接言葉にすることになるため、気持ちの良いものです。あなたに絶望を感じる瞬間があっても感謝の気持ちを持つことで、いつまでも消えない良いことがある、悪いことばかりではないことを思い出すことができます。

方法5 ― 身体の健康、健全な人間関係構築に特に注意する

身体の健康や人間関係の健全さは、心と意識の持ち方にも強く関係しています。健康な身体は、脳内物質の健全な働きを大きく促進しますし、強く結ばれた人間関係も、心と意識の持ち方にとって強力な一助となります。

第一回目の記事では、健康な身体づくりのための方法を紹介しました。楽しいと思える活動を見つけ、外で運動し、それを習慣化すること。カロリー摂取量を把握し、果物や野菜を食べる比率を増やすこと。ドラッグ、アルコール、タバコ、炭酸ジュース、砂糖たっぷりのお菓子など、体に悪いものを減らす(理想としてはまったく食べない)こと。早めに就寝し、アラームなしでもほぼ毎日自然に起きられるようにすること。頻繁に手を洗う、毎日歯を磨く、定期的に湯船につかるなど、衛生状態をよく保つこと。こうした習慣は大いに身体の健康に役立ち、そして身体の健康は心の健康にもつながります。

健全な社交性を保つ手段としては、やはり日常的に人と過ごす時間を持つことです。確かに、中には「自分の時間」を非常に大事にする内向的な人もいます。ですが、コミュニティに所属しているという感覚や人との交流をある程度持つことは、誰にとっても大切です。仲の良い友達や家族と交流すること。交流イベントに出席し、ただ隅の方でじっと座っている、あるいは立っているのではなく積極的に参加すること。何かの活動に誰かを誘うこと、誘われたときはできるだけ誘いを受けること、また断るときは次の機会につなげられるように丁寧に断ること。さまざまな信仰を体験してみて、自分に合うものを見つること。

こうした手段は、心と意識の持ち方の健康を大きく促進してくれます。

おわりに

心と意識の持ち方は非常に大切で、人生の中心的な要素です。自分自身に対してポジティブな感情を持ち、自分の居場所に対してもポジティブでいられれば、日常で直面するストレスや困難にも十分立ち向かっていけるようになります。それができなければ、日常生活のルーティンさえも非常におっくうになってしまう恐れがあります。

心と意識の持ち方の基盤づくりに時間を投資することで、パーソナルファイナンスにも大きな効果が期待できます。サービス、ストレスの軽減、つかの間の快楽をもたらすもの、メンタルケアなどのためにお金を浪費しなくなるからです。パーソナルファイナンスにおいては、こうしたお金が長期的に大きな違いを生むことになります。

紹介した方法はとても簡単なものです。毎日瞑想やお祈りの時間を作ること。溢れてくる自然な思考を日常的に日記に書き出すこと。自分自身のポジティブな面と向き合うこと。人生で出会った良い人や出来事への感謝を言葉にすること。身体の健康を意識し、良好な人間関係を築くこと。

なかには、これらの手段だけでは不十分な人もいます。心と意識の持ち方の問題がなかなか解決しない場合は、臆せず誰かに助けを求めて、問題を明らかにしましょう。今回ご紹介したような手段は、本当に深刻な状態を解決するというよりは主に物事を順調に進めていくために役立つもので、狙いは小さな問題を乗り越えることです。大きな問題を抱えている場合は、さらに追加のケアを受けるようにしてください。

幸運を祈っています!

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