地域活性化

オリックスでは、コンセッション事業、農事業、旅館運営事業などを通じて、地域の活性化に貢献しています。空港運営を手がけるコンセッション事業では、地域の企業や自治体と連携してビジネスや観光需要の増加に取り組んでいます。農事業においては、大規模水耕栽培施設や完全人工光植物工場などの新しい事業形態でのビジネスモデルの創造に取り組み、日本の農業の発展に寄与することを目指しています。また、旅館運営事業、特に各地の老舗旅館の再生事業においては、地元従業員の雇用継続を重視して取り組むとともに、観光客増加に寄与する魅力的な施設づくりに取り組んでいます。

コンセッション事業

コンセッションとは、空港や道路・上下水道などの公共施設について、施設の所有権を公的機関に残したまま、運営を民間事業者が担う事業形態です。日本政府は経済活性化と財政健全化に向けてコンセッションを推進しており、インフラ老朽化、人口減という社会全体の課題への対応として、オリックスも積極的に取り組んでいる分野です。
オリックスにおけるコンセッション事業の第1号は、関西国際空港および大阪国際空港(伊丹空港)の運営で、これは国内初の民間による本格的な空港運営事業となりました。オリックスとフランスのVINCI Airports(ヴァンシ・エアポート)を中核とするコンソーシアムにより設立された関西エアポート株式会社は、関西国際空港および大阪国際空港の運営を新関西国際空港株式会社から引き継ぎ、2016年4月1日より両空港の運営会社として事業を開始しました。44年間という長期にわたり運営を行いますが、民間企業としての創意工夫・ダイナミズムと公共インフラの担い手としての社会的責任のバランスを取りつつ、両空港の継続的な発展を目指します。
航空路線や利用客の増加には、空港だけではなく、空港周辺の魅力を高めることも必要です。関西エアポート株式会社では、空港施設の充実に向けた取り組みを継続的に行うとともに、地域の企業や自治体とも連携してビジネスや観光の需要を高めることにも取り組んでいます。

農事業

オリックスでは、規制改革や事業環境の変化が見込まれる農業を長期的な成長分野の一つとして捉え、競争力と付加価値の高い農業の展開を通じて、地域経済の発展に貢献することを目指しています。

加太菜園株式会社(2004年10月設立)
和歌山県では、カゴメ株式会社とトマト菜園の合弁会社を運営しています。オランダの最先端技術を用い生食用トマトなどを栽培しています。コンピュータが温度や湿度、水分量を自動的に管理し、トマトに適した栽培環境をコントロールするハイテク菜園で、高品質で安全・安心なトマトを育てています。2005年から生産を開始し今年で第13作目を迎えますが、現在では正社員、パートを合わせ200名前後の雇用創出を実現しており、地域に根差した企業として運営がなされています。

オリックス農業株式会社(2014年2月設立)
兵庫県では、廃校を有効利用した完全人工光型の植物工場を運営し、リーフレタスなどを生産しています。工場内は外気を遮断し無農薬栽培が可能で、異物混入のリスクが少なく、季節や天候の影響を受けにくいのが特徴です。また生菌数が少ないため、洗浄工程コストが削減でき、環境への負荷低減や、栄養価を保つこともできます。連作障害の心配もないため、高効率で安定した生産が可能となっています。廃校の有効利用で過疎地化する地方に新たな雇用を生み、徹底した衛生管理のもと、安全・安心でおいしい野菜の生産と安定供給を行っています。

オリックス八ヶ岳農園株式会社(2015年4月設立)
長野県では、株式会社本多園芸と共同で農業法人を設立し、自然光を利用した水耕栽培施設において、サラダほうれん草などの葉物野菜の生産に取り組んでいます。ハウス内の環境制御と養液管理を行うことで、季節にかかわらず一年を通じた周年栽培が可能となり、年間19作の効率的な生産と地域での安定的な雇用創出を実現しています。生産した野菜は、オリックスグループの営業ネットワークを活用して、小売業や飲食業、食品メーカーなどのお客さまに直接販売しています。今後は、より安定的な生産体制を構築するとともに、効率的な流通販売モデルを確立することで、農事業の活性化を通じた地域社会への貢献と地域雇用の拡大を目指します。

やぶファーム株式会社(2015年6月設立)
兵庫県養父市では、養父市100%出資のやぶパートナーズ株式会社、JAたじま、地元農業者との共同出資により、農地所有適格法人を運営しています。養父市での生産・販売・物流が一体となった協力体制を確立し、中山間地域と呼ばれる農業の条件不利地域における新たな農業ビジネスモデルの構築に取り組んでいます。
中山間地域は、国土の約73%、耕地面積の約40%を占めており、やぶファームは、養父市と同じ問題を抱える全国各地に、中山間地域農業のモデルを示すべく、安全・安心でおいしい野菜の生産、および野菜の新たなサプライチェーンの構築を行い、日本の農業をビジネス化し、地域活性化を推進しています。

株式会社スマートアグリカルチャー磐田(2016年4月設立)
静岡県では、農業を起点とした地方創生の実現に向け、富士通株式会社、株式会社増田採種場と共同でICTを活用した大規模な環境制御型施設において、トマト、パプリカ、ケールなどの生産を行っています。センサーやビッグデータ、AIなどの技術を活用して農産物の生産性や品質を高め、食・農全体のバリューチェーン(種苗~生産~加工、出荷~販売など)で新たなビジネスモデルを創造し、地元磐田市との連携強化による地域ブランディングと安定的な雇用創出による地域経済への貢献を目指しています。

法人設立 法人名 生産地 出資比率 事業概要
2004年10月 加太菜園株式会社 和歌山県和歌山市 カゴメ70%
オリックス30%
フェンロー型ガラス温室にて、主に カゴメ向けにトマトを栽培
2014年2月 オリックス農業株式会社 兵庫県養父市 オリックス100% 完全人工光型植物工場にて、リーフレタスなどを栽培
2015年4月 オリックス八ヶ岳農園株式会社 長野県諏訪郡富士見町 オリックス97%
本多園芸3%
水耕栽培施設にて、葉物野菜を栽培 2016年9月に第2期竣工、栽培面積を拡大
2015年6月 やぶファーム株式会社 兵庫県養父市 オリックス農業46%
たじま農業協同組合17%
やぶパートナーズ3%
地元農家34%
露地栽培にて、ピーマン・大豆を栽培
2016年4月 株式会社スマートアグリカルチャー磐田 静岡県磐田市 富士通51%
オリックス39%
増田採種場10%
ICTを活用する環境制御型栽培施設にて、トマト、パプリカ、ケールなどの葉物野菜を栽培

2016年7月には青果流通事業を目的としたオリックス・フードサプライを設立し、自社生産する野菜のほか、提携生産者の青果の仕入れ・販売にも取り組んでいます。また、2017年7月には、全国に青果流通網を構築する株式会社ファーマインドと資本業務提携しました。ファーマインドは、全国規模で青果専用のコールドチェーン※を展開する数少ない事業者の一つです。ファーマインドの広域かつ多機能な物流ネットワークを活用し、適切な温度管理のもと全国の小売事業者や飲食事業者などへ販売します。

  • 生産地から消費地まで低温で運ぶ物流形式

旅館運営事業

オリックス不動産では、2002年の旅館事業開始以降、これまでに9施設の温泉旅館運営に携わっています。各地の老舗旅館の再生事業においては、地元従業員の雇用継続を重視して取り組んでいます。また、新規設備投資の実施やサービスレベルの改善による来館者の増加は、観光客増加といった地域経済の活性化にもつながっています。

オリックス不動産が運営する8つの「温泉旅館」
名称 所在地 運営開始 客室数 収容人数
別府 杉乃井ホテル 大分県別府市 2002年9月 647 2,914
御宿 東鳳 福島県会津若松市 2004年6月 160 860
大月ホテル和風館 静岡県熱海市 2005年11月 28 120
ホテル ミクラス 静岡県熱海市 2007年1月 62 176
蓼科グランドホテル滝の湯 長野県茅野市 2011年9月 145 600
宇奈月 杉乃井ホテル 富山県黒部市 2014年6月 129 726
ホテル万惣 北海道函館市 2015年10月 86 286
箱根・芦ノ湖 はなをり 神奈川県足柄下郡 2017年8月 154 496
鳴子ホテル 宮城県大崎市 2006年12月 128 550
  • 2006年12月より「鳴子ホテル」の支援を開始し、2011年10月31日をもって前経営陣が営業権およびホテル資産を再取得し再生完了
別府 杉乃井ホテル オリックス投資後の変化
  稼働率 宿泊者数 施設
2003年 52% 251千人 大展望風呂「棚湯」
2008年 68% 345千人 バイキングレストラン
2015年 100% 628千人 直接集客
2016年 100% 670千人 劇場型バイキングレストラン
2017年 91% 641千人 屋外バイキングレストラン
  • 2016年4月の熊本地震の影響で前期比減少

ページの先頭へ

ページの先頭へ