脱炭素社会への移行

オリックスは、太陽光や、バイオマス、地熱、風力などの再生可能エネルギーの普及に取り組み、世界各国で進む脱炭素社会への移行に貢献しています。稼働済の発電所の設備容量は全世界合計3GWで、日本ではトップクラスの再生可能エネルギー事業者です。世界各地での再生可能エネルギー発電所プロジェクトや、国内での太陽光発電所の運営・管理サービス提供などを推進しています。

  • 2021年3月末時点。3GWは当社の持分比率を考慮したネットの数値。個別プロジェクトがJVの場合は、その出資比率も考慮しています。

再生可能エネルギー事業(日本)

メガソーラー発電事業

自治体や企業などが保有する国内各地の遊休地を賃借し、設備容量1,000kW(1MW)以上の大規模な太陽光発電所(メガソーラー)を建設し、運営しています。
建設から運転開始後20年間に及ぶ発電までプロジェクトは長期にわたり、その間多くのステークホルダーが関与します。オリックスは事業主としてそのすべてのマネジメントを行い、安全かつ安定した事業運営に努めています。

発電所を安定して運営していくためには、O&M(オペレーション&メンテナンス)が重要です。オリックスは太陽光発電所の保守・管理において高い信頼性を持つ事業者に業務を委託するとともに、遠隔監視システムを通じて各発電所の状況を常に把握し、高い品質と発電効率の維持に努めています。

屋根設置型太陽光発電事業

お客さまが保有する工場や倉庫など大型施設の屋根を賃借して太陽光発電システムを設置する、屋根借り方式の太陽光発電事業を行っています。地上設置型と異なり、屋根設置型の場合、造成や整地が不要で、屋根にパネルを容易に設置できることから、工期も短く早期に発電を開始できます。
お客さまのメリットは、本来収益を生まない屋根の有効活用や太陽光パネルの遮熱効果による施設内空調の効率改善、自家消費電源としての利用などがあります。
オリックスでは、施設の設計段階から屋根を活用した太陽光発電を提案したり、構造的に重いパネルを載せられない屋根には軽量パネルの使用を提案するなど、お客さまの施設の最大限の活用と効率的な発電を実現しています。
また、お客さまの保有施設にシステムを設置するため、施工会社の教育や監督をする専任担当者を設けて安全かつ確実な工事を行っています。発電システムの保守・管理については高い信頼性を持つO&M事業者を選定し、委託しています。
なお本取組は、オリックスグループで保有する商業施設などの屋根を活用した事業としても行っています。

再生可能エネルギーを利用した発電所の運営・管理・保守事業

2018年8月に、太陽光などの再生可能エネルギーを利用した発電所の運営・管理・保守を行うオリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント株式会社(以下「OREM」)を設立し、全国83カ所、合計430MW(2021年3月末時点)の発電能力を有する発電所の運営・管理を行っています。OREMは、オリックスがこれまでに再生可能エネルギーによる発電事業で培った知見を活用し、発電所のリスクを未然に防ぎ、正常な運転を継続できるよう保守点検業務を行うとともに、障害発生時には迅速な復旧対応で発電ロスを低減しダウンタイムの最小化を図ります。また、遠隔監視やデータ分析で発電状況を「見える化」することで、発電量の最大化を図ります。高度な専門性を持ったフルサービス型の発電所の運営・管理・保守事業を展開することで、再生可能エネルギーの普及に貢献していきます。

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バイオマス発電事業

群馬県東吾妻町で国内材を燃料とした木質チップ専焼発電の「吾妻木質バイオマス発電所」を運営しています。木質チップ専焼発電は、木質チップ燃料をボイラーで燃焼させ、その蒸気熱でタービンを回転させて発電する方式です。化石燃料の代替としてバイオマス※1排出量の低減につながるだけでなく、サーマルリサイクル※2技術の活用により、環境に配慮した発電事業を実現します。設備容量は13,600kW(13.6MW)、2021年3月期の年間送電量は8,600万kWhです。
安定して電力を供給するためには、品質の良い木質チップの安定確保が重要です。発電所では、建設廃木材や剪定枝に加え、従来活用が進んでいなかった間伐材※3の利用も、東吾妻町や地元の森林組合と共同して取り組み、地域の森林整備※4や木質チップのリサイクル率向上につなげています。
また、燃焼灰の適切な処理も重要です。発電所では、燃焼灰の有効利用のためにリサイクル会社に処理を委託しています。リサイクル会社では燃焼灰を活用して道路の路盤材や、太陽光パネル設置架台への製品化を行っています。

  1. 化石資源を除く、再生可能な生物由来の有機性資源のことをいいます。これらのうち、木材由来のものは木質系バイオマスと呼ばれ、環境に優しい燃料として注目を集めています。
  2. 廃棄物を単に焼却処理するだけでなく、焼却の際に発生するエネルギーを回収・利用すること。
  3. 密集化する立木を間引く間伐作業で発生する木材のことをいいます。建築用建材には不向きで、有効利用の難しい木材とされています。
  4. 森林の持つ、国土保全、水源涵養、地球温暖化防止、木材等の林産物供給といった機能を維持するために行う植栽、保育、間伐などのこと。

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風力発電事業

1995年に国内の陸上風力発電事業に出資して以降、蓄積してきた国内外での風力発電に関する知見を生かし、洋上風力を含めた風力発電事業の開発に向けて調査・検討を進めています。
・秋田県秋田市の「秋田新屋ウィンドファーム」(設備容量8.7MW)への出資
・千葉県銚子沖で、洋上風力発電の事業性検討中(海底地質調査等実施)

地熱発電事業

オリックスが運営している「別府温泉 杉乃井ホテル」(大分県別府市)では、自家用では国内最大規模となる設備容量1,900kW(1.9MW)の地熱発電所を保有・運営しています。こうした地熱発電事業と温泉旅館の運営ノウハウを生かして、全国数カ所で事業化を目指すとともに地域の発展にも貢献していきます。

現在推進している事業は以下の通りです。
北海道函館市南茅部地域において、設備容量6,500kW(6.5MW)程度の地熱発電所の建設に着手し、2022年初春の竣工、商業運転の開始を目指しています。
東京都八丈町と町内における地熱発電利用事業に関する協定を締結し、2022年に最大出力4,400kW(4.4MW)の地熱発電所の運転開始を計画しています。
そのほか東北地域、九州地域において、地熱発電所の建設に向けた地表調査が完了しており、順次、掘削調査の準備を行っています。

太陽光発電システム導入サポート

太陽光発電システム価格は世界的に導入が加速的に進み、発電当たりのコストは低下していますが、日本においてはまだ建設コストなどが高止まりの状態にあるため、世界的に見れば高い水準にあります。その一方、固定価格買取制度の改正やESG投資を背景に、これまでの売電利用から自己消費利用への流れが加速しています。
オリックスはメーカーからの設備の直接仕入れや全国の工事会社とのネットワークによるスケールメリットを生かし、割安な価格でお客さまの設備投資をサポートしています。オリックスは、複数メーカーからの設備機器選定やリース、割賦などお客さまに合わせた調達手法、さらに固定価格買取制度の事業計画認定取得、自家消費型太陽光向けの補助金制度申請のアドバイスなど、設置から導入後のメンテナンスまでご提供し、お客さまの円滑な設備導入を支援しています。

データ

販売パネル総容量 986MW(2021年3月末時点)

カーポート型太陽光発電設備販売

豊通ファシリティーズ株式会社と共同で、カーポート型太陽光発電設備(PVカーポート)を販売しています。太陽光架台業界で世界NO.1シェアを有するドイツの大手メーカーSchletter GmbH社製のカーポート型太陽光発電設備を日本の建築基準法に対応させ、日本での販売代理店として、導入のご提案から設計・施工、導入後のメンテナンスまでをワンストップでお客さまにご提供しています。
PVカーポートは、主に平置き駐車場のスペースを有効活用しながら太陽光発電設備を導入することができ、環境負荷の低減に寄与するだけでなく、遮熱効果や悪天候時の雨避けとして駐車場利用者の満足度向上につなげることができます。また、設備投資コストを売電収入や自家消費によるコスト削減で賄うことが可能となり、通常のカーポート導入と比較しても投資効率を高めることができます。

  • 本製品は、豊通ファシリティーズを中心とした数社のコンソーシアムが、日本オリジナル仕様を設計したもの。

太陽光発電システムの第三者所有モデル(PPAモデル)

PPAモデルとは、第三者が電力需要家の敷地や屋根などを借り受けて太陽光発電システムを設置し、発電した電力をお客さま(需要家)に供給する事業モデルです。
オリックスは、お客さまの保有する施設に太陽光発電設備、蓄電設備などを設置し、同設備から発電される電力をお客さまに供給します。お客さまは消費する電力量に応じた料金をオリックスにお支払いいただきます。契約期間満了後は、お客さまに設備を譲渡、または契約を延長することも可能です。
お客さまにとっては、初期投資負担なくCO2排出量の削減や電力コストの抑制が実現できる取り組みです。
また、蓄電設備はBCP(事業継続計画)目的で設置することも可能です。自然災害などの停電が発生した際には、自動的に蓄電池から電力が供給される系統に切り替わるため、非常時でも施設の運営を一部継続できます。
オリックスでは、地域金融機関とも連携して、各地域に根付いた企業にPPAモデルの普及を図るなど、全国でPPAモデルの導入を推進していきます。
※ Power Purchase Agreement(電力販売契約)の略称

再生可能エネルギー事業(海外)

グローバルな再生可能エネルギー事業の戦略的プラットフォーム

スペインを本拠とするグローバルな再生可能エネルギー事業会社Elawan Energy S.L. (Elawan) の発行済み株式の80%を保有しています。
Elawanは、スペインをはじめとする欧州や北米・南米を中心に、14カ国において風力および太陽光発電所の開発・運営を行っています。2021年6月末時点で726MWの稼働中プロジェクトや598MWの建設中プロジェクトのほか、10GW以上の開発パイプラインを確保しています。世界各国で開発から運営まで一貫して手掛ける専門性と機能に強みを持っており、今後、オリックスがグローバルに再生可能エネルギー事業を拡大する上での戦略的プラットフォームと位置付けています。

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インドの再生可能エネルギー事業

インドの大手再生可能エネルギー事業者Greenko Energy Holdings (Greenko)に資本参加しています。Greenkoは、インドの2大再エネ事業者の1社を傘下に持ち、インド国内で太陽光発電、風力発電、水力発電など、設備容量合計7,060MW(2021年3月末時点)の稼働済再エネ発電施設を運営するほか、合計8GW以上の建設または開発中プロジェクトを有しています。インド国営機関や州電力公社など向けに平均20年超の長期売電契約(PPA)を確保しており、高い成長性と安定的な収益基盤を構築しています。
またGreenkoは、太陽光や風力による再エネ電源と揚水発電※1を組み合わせ、天候による影響を受けずに火力発電所などと同等のコストで再エネ由来の電力を供給するIREP事業※2を展開する点が特長です。再エネ由来電力の調達ニーズが高い州電力公社や、RE100やネット・ゼロ・カーボンなどを掲げる環境意識の高い企業に対して高い需要が見込まれます。
インドの再エネ市場は、設備コストの低下と恵まれた気候によりグリッドパリティ※3に達しており、火力発電所などの発電施設と比較してもコスト優位性を確保しています。インド政府は、2020年の想定再エネ導入量113GWに対して、2022年までの再エネ導入目標を175GWに設定しており、またBloomberg NEFによる予測では、2030年の設備容量は373GWと、今後もインドの再エネ市場のさらなる拡大が期待されます。

  1. 高低差のある二つの貯水池を設置し、低い貯水池(下部貯水池)の水を高い位置にある貯水池(上部貯水池)に汲み上げておき、必要時に上部貯水池から下部貯水池へ水を落とす発電方式。
  2. Integrated Renewable Energy Project の略。太陽光や風力の再エネ電源と蓄電設備を組み合わせ、火力発電と同様に電力需要に応じた電力を供給する事業。具体的には、太陽光や風力で発電した電気の一部を蓄電し、天候などによって出力が変動した時や発電しない時に蓄電した電力を放電し不足分を補うことで電力を安定供給するもの。
  3. 再生可能エネルギーの発電コストが、既存の系統からの電力のコストと同等かそれ以下になること。

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米国の太陽光発電事業

ORIX Corporation USAでは、2021年3月時点で全米12州の63カ所で太陽光発電事業の施設を運営しており、想定される合計設備容量は80,000kW(80MW)になります。電力系統から独立して各地の電力会社にベースロード電源を供給する発電施設と、商工業施設内に設置して事業会社に自家消費用電源を供給する発電施設があります。

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海外での地熱発電事業

世界における地熱発電開発は、北米、欧州のみならずアジア・アフリカ・中南米など新興国においても、化石燃料のように枯渇することなく、長期間にわたり安定した電力供給ができる再生可能エネルギー発電の方法として注目されています。
オリックスは、地熱発電事業などを手掛けるOrmat Technologies, Inc.(Ormat)に資本参加しています。
Ormat社は、地熱発電設備の設計・製造・販売・据付事業を行うとともに、自ら地熱資源開発および地熱発電事業を手掛ける、世界で唯一の地熱事業垂直統合企業体です。2021年3月現在、地熱発電設備は、全世界において設備容量約3,000MWの累積導入実績を有し、バイナリー式の発電設備導入量においては世界トップとなる約8割のシェアを占めています。また、米国だけでなく中米やアフリカなどでも事業展開しており、2021年3月現在、1,220MWの設備容量を保有しています。資本参加を通じてOrmat社と戦略的に提携し、主として日本およびアジア地域における地熱発電事業などを推進していきます。

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中国の太陽光発電事業

オリックスは、クリーンエネルギープラットフォームであるBeijing Energy International Holdings Co., Ltd.に資本参加しています。

同社は主に、太陽光発電所やその他の再生可能エネルギープロジェクトの開発、投資、運営、管理を中国の20省以上で行っています。2021年6月現在の総設備容量は約3GWで、第14次5ヵ年計画(2021年~2025年)の完了までに15GW以上に拡大予定です。最大株主であり国営企業であるBeijing Energy Holdingの戦略的支援のもと、同社はクリーンエネルギー事業への取り組みを進めています。太陽光・風力・水力・水素エネルギー、エネルギー貯蔵、統合エネルギー管理といった事業を、中国だけではなく、オーストラリア、欧州および中国が推進する広域経済圏構想「一帯一路」に関連する国々においても手がけていきます。

中国政府は、風力および太陽光発電の総設備容量を2030年までに1,200GW以上とし、2030年までに二酸化炭素排出量をピークアウトさせ、2060年までにカーボンニュートラルを実現することを目指しています。2020年12月末時点で、中国の風力および太陽光発電の総設備容量は535GWと世界最大です。政策レベルでの後押しを受けて、中国ではエネルギー構造の変革とグリーンエネルギーの開発が急速に進んでいます。

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ORIX UK:再生可能エネルギー市場をリードする欧州市場へ投資

2018年1月、英国ロンドンにORIX Corporation UK Limited(以下「ORIX UK」)を設立しました。ORIX UKでは主に再生可能エネルギー事業者への資本参加を通じて、同事業の基盤確立を目的に活動しています。再生可能エネルギー市場をリードする欧州市場への投資を通じ、グローバルでのさらなる事業拡大を推進していきます。

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