社員紹介

関西・大阪(伊丹)コンセッション事業プロジェクト
畑野 啓祐

What’s the Concession

コンセッションとは、高速道路や空港、上下水道など、料金徴収を伴う公共施設などの所有権を公的機関に残したまま、特別目的会社として設立される民間事業者が運営を行うスキーム。日本においては、高度経済成長期にかけて急速に整備した道路、上下水道などの老朽化が進み、限られた財政の中で、修繕や管理維持にかかる費用を公的機関だけでは賄え切れないという事情から、近年注目されている。コンセッションの黎明期である今、民間だからできる新たな価値が求められている。

前例のないチャレンジにオリックスの英智を結集して挑む

バブル経済崩壊後、国や地方自治体の財政が圧迫されていた日本では、行政の効率化と財政健全化のために、PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)法を制定し公民連携を進めてきた。「オリックスは、PFI事業に積極的に参入し多くの知見を蓄えていました。2011年、PFI法改正によってコンセッション方式が導入されると、海外ではコンセッション方式による事業成功事例が数多くあることに着目し、有志を集って勉強会を行うようになりました。民間が主体となることで、より自由度の高い運営を行うことができます。新しいビジネスの芽にチャレンジするオリックスにとって、コンセッション事業への参入は、必然のことだったと言えるかもしれません。」

そのような中、関西国際空港(以下、関空)と大阪国際空港(以下、伊丹)のコンセッション案件が持ち上がる。空港コンセッションは国内初であり、規模もこれまでのコンセッション案件の中で群を抜く大規模なものだった。多くの国内大手企業が、関空・伊丹のコンセッション案件に着目したが、40年以上にわたる運営権の保有、そして総額数兆円にのぼる運営権対価が大きな障壁となっていた。「クリアしなければならない障壁は、もちろん大きなものでした。しかし、増え続けるインバウンド需要もあり、地域経済の活性化のためにもチャレンジしたいという大きな意志でプロジェクトに向き合いました。」オリックスは社内で横断的にチームをつくり、それぞれの持つノウハウ・英智を結集し、前例のないこのチャレンジに臨んでいくこととなる。

 

ノウハウがないからできないのではないそれは、新たなノウハウを獲得するチャンス

関空・伊丹コンセッション事業を進めていくにあたって、クリアすべき条件があった。「提案資格を得る条件として、海外の空港運営経験を持つオペレーターと組む必要がありました。そのため、最初は海外への出張を繰り返し、パートナー候補の企業と交渉を続ける毎日でした。その中で、フランスの空港オペレーター企業ヴァンシ・エアポート(以下、ヴァンシ)には、当初から可能性を感じていました。この企業とリレーションを構築し、コンソーシアムの組成に携わった経験は、大きなものでした。互いのメリットを最大化し、緻密な計画を策定することは、大変なことが数多くありました。しかし、互いがとことん納得いくまで議論できたことによって、信頼は強固なものになっていきました。」

信頼するパートナーと共に、オリックスの持つノウハウを最大限に生かし提案に臨んでいく。「もちろんクリアしなければならないことはたくさんありました。新会社を設立するにあたっては事業投資で培ったノウハウを生かし、空港全体の開発という観点では不動産事業で培ったノウハウを生かすことができました。専門性をもったスペシャリストがいたからこそ、さまざまな課題を解決することができたと感じています。」そして、オリックスとヴァンシの連合チームは、関空・伊丹コンセッション事業を受注する。「最終的には、私たちの企業連合のみが入札に参加する形になりましたが、それだけ参入障壁が高く、リスクも大きいと多くの企業が評価していたからだと思います。しかし、ここで得られる経験は、オリックスの大きな財産となっていくはずです。」

コンセッション事業はこれから、世界を視野に広がっていく

国内最大規模のコンセッション事業に携わることで、海外でもさまざまなコンセッション事業に挑戦する機運が高まってきたと思います。海外は、よりシビアに「この事業を任せられる、信頼ある企業なのか」という観点が重視され、例えばコストメリットが高かったとしても、経験・実績が少なければ選ばれません。そのような観点でも、今回の関空・伊丹コンセッション事業は大きな財産となりました。オリックスなら、英智を結集してやりぬけるはずです。

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